特注家具・オーダー家具の株式会社森下 ~ 船堀の家具屋ブログ ~

オーダー家具・特注家具の株式会社森下 〜 社長ブログ 〜

家具の製作工程

絶対に失敗できない仕事がそこにはある!

本日は住宅家具の制作風景にクローズアップ

実は、この家具はワールドカップが盛り上がっている頃に製作した家具なのです。

温めてきたのですが、本日解禁です!

 

さて、本日は家具を製作するにあたりどのような状況だったのかを少々お話し致します。

今回製作している家具は住宅家具TV収納棚です。

材料の突板は全て特注品

そして無垢材も貴重な?というか聞いた事のない材料を使用しています。

 

一つの物件を二社で分担して製作しています。

つまり、我々モリカグはお手伝いしている訳です。

使用する化粧板突板無垢材は特注品でしかも支給品なので

製作するのに必要なギリギリの枚数しか支給されません。

ひもじい思いをしている訳です。

 

ピッタリの材料なので失敗は許されない!

決して失敗できない仕事がそこにはある!」みたいな感じです。

 

無垢材も一本なので慎重に材料取りの計算します

 

表面は白っぽいのですが

削ると黒っぽい色になっています

 

表面は白っぽいのに、中身は黒い無垢材

樹木は面白いなぁ~と思います。

しかし、この黒っぽいのがこの後・・・予想外の出来事が起こってしまいます。

 

突板はクルミ材です。

これまた、カツカツの材料取りなので失敗は許されません!

普段は失敗なんてしない作業でも

改めて、「失敗できない!」と思うと妙にドキドキする・・・のは私だけ。

職人は淡々と製作に入ります。

 

突板をフラッシュしたもの

 

背板が無い枠を組むので、枠の後ろにはインロウ式で固定します

前回も少し紹介しましたね!

そうです、あれです!

 

インロウ式固定の加工

組み上がった枠がこれです

 

そして、次にTVを置く台の部分の製作です。

天板は革張りのシートを貼るので隙間なく納まるように計算しながら組み上げます。

 

天板を製作中

これが下の箱

 

だいぶカタチになって来ているかと思います・・・

しかし・・・突板と無垢材の色があっていない!!

これはしびれますね~

 

なんも専務から「色があわないよ!」とSOS電話の嵐です・・・

血相を変えた、なんも専務から「これ見てよ!」と送られた写真がこれです。

 

確かに、色が違います

 

塗装の時に色合わせに大変苦労いたしました・・・

このお仕事の一番の山場です!

白い色の材料ならある程度いろんな色に合わせる事は出来るのですが・・・

元の色が黒いと何やっても黒が主張してきます!

そして、黒は頑固です!

 

今回は、木目がつぶれない程度に塗装して

なんとか色を近づけて納品させてもらいました。

その時、私は工場不在でしたが・・・工場の皆様が何とかしてくれると信じておりました!

工場の皆様お疲れさまでした!

 

 

これが完成形

 

今回は、家具製作のみで現場に取付は私たちはしなかったので工場内で一度組立てます。

上の写真はその時の写真です。

なんとも大きな家具になりました。

 

この完成形にたどり着くまで大変でした・・・

巾木が急遽追加になったり、棚板が一枚追加になったり・・・それはそれはえらい騒ぎです。

なんとか納まって何よりです。

また、よろしくお願いします。

 

 

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ホテル家具製作中

ホテル家具の製作をしています。

製作の時間はゆっくりあったのですが地味に数が多いんです。

その数なんと24部屋分・・・?

ん~実はそんなに多い数ではありませんでした。

 

それではババっと紹介します!

 

これは化粧鏡です。

ただの長方形なら簡単なんですが・・・

微妙にというか、しっかり上が曲っていますね。

無垢材で組み上げた化粧鏡枠

塗装後の仕上りです

これは鏡の下地

 

鏡はというと、これも特注でガラス屋さんに製作してもらいます!

鏡枠がカーブしているので当然の事ながら鏡もカーブします。

そこで、鏡のカーブと枠のカーブを合せる為に

ガラス屋さんに型板を持って行くのです!

「この形で鏡加工してね!」というと

その形で加工してくれるのです・・・

 

固定用のドッコです

 

ドッコ式固定とは・・・

額縁やこのような鏡を固定する方法の一つです。

原理は簡単!

引っ掛けるという感じです。

 

 

続いては・・・なにやらデスクのようなもの。

これは大量のフラッシュパネルを製作していきます。

山積み状態のパネル!

NCルーターで穴をあけてダボを入れます

 

このフラッシュパネルを製作し組立てるまでが一苦労なのです・・・

しかも、それはそれは地味な仕事なのです!

忍耐強く無ければとても長続きしない仕事ですね。

組立て始めれば意外に早く終わったりします

 

このような感じで全部で24部屋分のホテル家具を製作しています。

 

ホテル家具の製作は最近珍しいかもしれませんね・・・

あるお客さんは、ホテル家具は全て中国からの輸入品だと言っていました。

そりゃそうでしょう・・・同じ数の家具を大量に製作するのに

ワザワザ加工費が高い日本で製作する事はないでしょ。

今回も24台という少なくもなく多くもないという数量でないと日本に回ってこないのですね・・・

なんともシビアな話です。

 

負けるな!モリカグ

 

 

 

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下駄箱を製作しています

今日は18枚の写真を利用してオーダー家具の出来る所を密着取材しています              

               

まずはオーダー家具の情報から 

仕上材はポリエステル化粧板・・・通称「ポリ板」 

今回組立てる方法は『ダボ組』と言うやり方! 

芯材を組む工程は今回は省略・・・詳しくはコチラ! 

材料をカットしてプレス~切回しの工程も今回は省略・・・詳しくはコチラ!               

  

フラッシュされたパネルは切回しされて正確な寸法に仕上がります 

 次の工程はNCという機械を使用してダボ穴をあけます 

                

 

 これがNC!かなりの優れものです 

  

 

 プログラムセットして置いておくだけで決まった位置に穴あけしてくれます

 

  「NC」ではプログラムしたら同じ位置に穴をあけ続けるという家具マシーンなのです             

そして穴をあけたパネルには「ダボ」を打込みます。              

               

加工前はこんな感じです

穴があいたらこのようにダボを打ち込みます

  

どういう状態かというと・・・

このように穴と突起物(ダボ)が同じ位置にそろっているのです

 

 つまり、このように合体するのです

  

そしてこの右側にある切れ込み・・・これは後でどうなるか             

後で出てきますがこのミゾに背板を差し込むようになっています           

その工程は後ほど・・・

 

これが穴に差し込んだ状態 

背板となる部分の材料をカットします

            

背板の材料をカットしたら、先程のミゾに差し込むのです          

下の写真のように!        

         

組立てた物に背板のパーツを差し込んでいきます

          

このミゾも数ミリ違うだけで背板がはまらない!という衝撃的なシーンも極希に発生したりします・・・         

家具製作とは 1ミリ・2ミリで泣かされるとてもシビアな作業なのです!!        

(それを・・・現場の大工は・・・!愚痴になるからやめます!)        

        

そして背板を差し込んだら上からホタテを同じようにダボにはめていきます!       

               

そして穴に木工用ボンドを流していきます

上にはめて木槌でしっかりはめていきます

 

ロッカーの一部になります

そしてまたボンドを穴に入れて

先程のパネルを組立てます

そして背板を差し込む

またホタテを組立てる

軽くプレスしてしっかり固定する

     

このように同じ作業を繰り返してひとつひとつ製作していきます    

      

ついに完成・・・

 

一つの家具を製作する事は地道な作業があるのです。

今日はかなりしつこく写真を載せましたがこれは製作方法の一部です

この家具を製作する方法は工場毎に違いますし、職人にも変ってきます

どれだけ早く正確に作れるか?これが大切な事です。

 

 

       

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洗面収納棚を塗装しています

本日は製作したオーダー家具の塗装工程のお話です

 

製作工程の詳細はこちらを見てください!

そして今回は塗装段階の作業のお話です

 

これが完成した家具本体

 

写真でわかりづらいですが箱の内部は全てポリエステル化粧板・・・通称ポリ板

特に白のポリ板は使用頻度が非常に高い材料なのです

だから、仕入の時は大量入荷する為コストもリーズナブル

 

これは扉!下地を先に塗装してあります

 

そして外部はシナベニヤに白の塗潰し塗装をしていきます。

ほとんどの家具屋では塗潰し塗装というとシナベニヤを使うのですが

森下はチョット違うのです!何を使うかはまた今度の機会に・・・

ただ今回は周りの家具や建具と色調を合せる必要があった為シナベニヤで塗装しました。

 

 

それではここから今回製作した洗面収納棚の塗装工程をババっと紹介していきます。

 

塗装するのは外部のみということで余計な所に塗料が付着しないように養生して保護します

 

内部に余計な塗料が付着しないように養生します

養生完成後の姿

 

塗装の佐藤さん曰く・・・

塗装屋の仕事の半分は養生をする事だ」と言っていました

地味な作業なんですがとても大切な作業だという事でしょう。(おそらく)

そして色の調合も塗装職人の技術!

経験と勘で絶妙な色合いを出します

 

今回は白の塗潰しだから簡単だろう・・・と思うのは大間違い!

よく現場の塗装屋さんがペンキやラッカーを刷毛を使用して塗潰しをしていますが・・・

刷毛塗りを指定する家具もよくあります(使い古した感じの雰囲気を出す為に)

刷毛塗りの雰囲気が好きという人もいます

しかし私個人としては・・・

刷毛の塗り跡がどうしても残ってしまいますからあまり好きではない仕上方法です。

そんな事言ったら怒られそうですが・・・しょうがない好き嫌いの問題は!

 

 

白色と言うのはとても難しいのです

特に単色系の塗装をする場合は同じ塗料で塗装しても気温や湿度よって

仕上りが微妙に変化してしまうからです!

だから同じ部屋に並ぶ家具を塗装をする時は必ず同じ日に塗装するという

こだわりがあります・・・

そのおかげで今までどれだけ塗装屋さんには迷惑をかけた事か・・・

 

白い塗料で吹き付けます

 

そして磨きます

 

何度もクドイようですが、塗潰し塗装は時間がかかるのです

何度も塗装しては乾かして磨いてを繰り返します

 

この磨き作業があるから塗装面は平滑でなめらかな感触になります!

刷毛塗りでは感じられないなめらかさです!

と個人的には思っている・・・

 

雨が降ったり、湿度が高い時は塗料が乾きづらく時間がかかってしまいます

そして更に手間がかかってしまうのは白の単色を塗装する場合は

同時進行で他の色の塗装が出来ないのです・・・

それはなぜかと問われたならば

吹き付け塗装をする場合、他の色で塗装してしまうと空気中に他の塗料が舞ってしまうのです

その中で白色を塗装すると空気中に舞っている他の塗料が微妙に含まれてしまうからなんです

塗装場が大きな工場ならそんな苦労は無いのですが・・・

 

簡単そうに見える塗装も実は非常に細かい所にまで注意しているのです

 

そして完成!

 

毎回見て思います

塗装すると家具の高級感が格段にUPするなぁと

やはり雰囲気がすこし違うように感じる。

 

 

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テーブルを製作しています

本日は我々が製作している店舗用のテーブルについてのお話し

テーブルと言ってもいろんなパターンがあります。

小口の仕上についても何種類かあります『メラミン仕上』・『パネフリ仕上』など

(パネフリとは・・・樹脂で出来た厚さ2~3ミリ程度のテープみたいなもの)

今回は無垢材を貼って仕上げる工程をお見せします。

 

まずは天板の板を製作します(ここは省略)

そして小口に無垢材を貼りつけて(ここも省略)仕上作業に入ります

  

天板より少し大きめに無垢材を貼ります

 

これが天板の無垢材を削る機械

 

そしてこれが天板の小口を加工する機械

 

まずは目地払で天板と無垢材を平らに削ります

 

そしてトリマーで小口の形状を加工していきます

 

小口加工したら仕上作業カンナで削ります

 

ペーパーで削り最終仕上げ

 

仕上りはこんな感じです

 

こんな感じの仕上方もあります

  

丸い天板は四角天板と違い無垢材も丸く加工しなければなりません

その分無垢材のロスも出てしまい加工も全て手作業となるため

一日に出来る数にも限度があります

このように円形に無垢材を削り出します

 

無垢材を手で削りながら仕上げていきます

 

仕上げた天板はこの後塗装段階へ突入しますが

本日は塗装場に建具の先客が入っているため明日の仕上りです。

墨田区の建具屋さんが持込んできた建具

 

わざわざ千葉の市原まで持ってきて塗っています。

うちの塗装屋さんはそれほど腕が良いんです!

 

小口を無垢材で仕上るだけでも相当な時間が必要となります

これがメラミン仕上やパネフリ仕上なら機械で貼れるため短時間で作業が可能ですが

テーブルの小口は人の体が触れやすいところです

角にあたっても痛くないようにという事なのでしょう。

お店の人の配慮がうかがえます。

 

 

  

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