特注家具・オーダー家具の株式会社森下 ~ 船堀の家具屋ブログ ~

オーダー家具・特注家具の株式会社森下 〜 社長ブログ 〜

オーダー家具の話

岩倉栄利さんが語る「眠れる獅子・中国」

先日「tobi」の家具展示の為、ロックストーンショールーム見学した時のお話。

 

 

普段の会議等ではバチバチと火花を散らすかの如く繰り広げられる・・・

そんな時、岩倉さんはこう言った!

「もう少し笑顔でみんなと会話しながらやっていきたい」と・・・

「tobiの家具を前にしながら酒を飲む!」そんな事がしたいよねと。

 

そして先日ロックストーンの見学に行った時、岩倉さん自らがそういう場を用意してくれた。

岩倉さんとZ間さんはお茶で乾杯!

私はというと・・・ビール⇒ワイン⇒泡盛(ロック)と調子に乗って飲んでいました。

 

そんなボ~ッとした頭を一気に正気に戻すような話を岩倉さんはしてくれた。

それは中国のモノづくりの技術についての話です。

岩倉さんは「日本人は中国に対して間違った認識を持っている!」という。

 

確かに中国はビジネスマナーが悪いと世界中から評判は良くない!

納期は守らない。寸法はでたらめ。あー言えばこー言う・・・

 

日本でも中国製と聞くだけでちょっと敬遠してしまう。

中国製品は安物で品質が悪いというイメージが定着している。

安い物=中国製品

中国製品=低品質

というイメージがどうしても頭から離れない・・・

 

しかしそれは中国のごく一部しか見えていないというのだ。

日本のバイヤー安物を求めて中国に行くから日本には安物の中国製品しかないらしい

世界のバイヤー中国にあらゆるものを求めているから最高クラスの品質も揃うという。

岩倉榮利氏、曰く

「品質に関して言えば、今の中国は最上級クラスから安物の低品質まで

ありとあらゆる品質がそろっている。」と

つまり、「中国は、最高品質の製品も製作可能」だというのだ!

 

それは困る!

 

品質技術こそが日本のモノ作りの最後の砦ではないか・・・

というかその考え自体がもう古いのかも知れない。

中国でなんでも揃うのでは日本はどうする?

日本の技術の存在価値は・・・

 

眠れる獅子がついに本気を出してきたのか・・・!

中国はもはやアメリカに並ぶほどの世界の経済大国である!

しかし、当の本人たちは中国はまだ発展途上国だと言っている・・・

どこまで発展する気なのだろうか?

このままでは日本の産業は衰退の一途を辿るしかない・・・

 

中国には13億以上の人口がいる。富豪と呼ばれる人は1割程度いるらしい

1割と言っても1憶3千万人・・・日本の人口だ!

もはや眠れる獅子どころではない世界の中心で雄たけびをあげている

やはりこれからは中国と仲良くしなければいけない。

中国が世界の中心になることは間違いないだろう

なんとか活路を見出さなければ・・・

  

  

ランキングに参加しています!
ワンクリックに御協力お願いします!

 

拝啓!情熱大陸様 『巨匠・宮本茂紀さん』・・・出会い

今月の11日に東京家具工業組合の青年部のイベントでミネルバ宮本茂紀さん

の工房にお邪魔させていただく事になりました。

 

ミネルバの宮本さんと言えばこの世界では言わずと知れた家具モデラーの第一人者

イタリアやドイツのトップメーカーのモデラーとして活躍され

イタリア・ミラノ国際家具見本市『サローネ』日本初の現地出展された伝説の職人であります。

 

家具モデラーとは何ぞや?』と疑問に持たれた方もいると思います。

 

家具モデラー』というのは・・・

デザイナーが考えたデザインを実際にカタチにして試作品を造る職人

そして、ただ試作品を造るだけではありません。

試作品から量産品へ発展させていく仕事。 (宮本さん談)

木に関する知識だけでなくその周辺にある技術・知識にも精通していなければならないのです。

西欧ではモデラーの地位は高いそうです。

 

通常ならそれほどの巨匠と会話する関係になれること自体が奇跡です。

ジャパンブランドに参加したおかげでなんとか会話する関係になれた私・・・

その日は、なんも専務をひきつれて工房見学に参加させていただきました。

 

この一日で宮本さんには非常にたくさんの話をしていただきました。

しかも最後の方は私と宮本さんで1対1でお話する事に・・・

この日は宮本さんを独占状態です。

ゆっくりとした語り口調で言葉の一つ一つに重みがある・・・たくさんの刺激と心震わせる言葉!

 

よく『出会いが人を変える』といいます。

私の場合、その出会いの一つが巨匠宮本茂紀さんだと思っています。

 

  

ここが最寄駅の戸越銀座駅

 

戸越銀座でぶらり散歩しながら

宮殿のような工房です

ミネルバのシンボル聖鳥フクロウ!ただ今お色直し中です

 

このミネルバとはギリシャ神話で登場する女神の名前から付けたそうです。

そしてこのフクロウはその女神の聖鳥らしいのです。

いつもはシンボルとして屋根の上にいるフクロウですが

本日は我々を迎える為、わざわざ下の方に降りてきたのだろうと思い込んでいます。

(実はお色直ししているだけですが・・・)

 

他の家具屋さんの工場に行く事は滅多に出来ないことです。

こんな機会をつくっていただいた事に有り難く思い

まずはなんも専務の自己紹介からです。

いつに無く緊張している雰囲気のなんも専務!

なんも専務と宮本さんの出会い緊張の一瞬です

 

私と宮本さんの出会いは?と言うとこれより少し前の事です

ジャパンブランドのtobiの会議では何度かお目にかかっていましたが

やはり雲の上の存在・・・話しかける事も出来ずただ見ているだけの私。

ところが昨年の夏、会議後の恒例の反省会の席で初めてお話ししました。

お酒を飲みながらゆっくりお話をさせていただきとても感動した事を覚えています。

 

我々の家具造りのテーマも『物語のある家具造り

これも宮本さんに刺激を受けての物です。

 

 

その時の写真(例のホルモン屋です)

 

その時のお話も今後ゆっくりと記事にしていきます。

宮本茂紀さんに刺激を受ける・・・

我々にとってとても勇気の出るお話です。

『なんということでしょ~』

毎週日曜日は『大改造!劇的ビフォーアフター』という番組を暇つぶし程度に見ている。

一番気に入っているのは『なんということでしょ~』というあのナレーションがたまらない!

完成後の我が家を初めてみる時の依頼人の表情・・・

涙を流して喜んでいる姿はとても印象深い。

 

あの番組に出てくる住宅の機能や家具は

本当にそこに住む人の事を考えて造られたものだからだと思う。

そしてお客さんも自分達家族の為だけに造られた空間を見て

そこで生活する自分たちの姿を想像できるからあそこまで感動するのだと思う。

 

そこに住まない私にとってはその空間だけ見せられても

『ふ~ん、すごいね』で終わってしまう。

それでは渡辺篤史には悪いが『建もの探訪』になってしまう・・・

驚きはあるが感動はあまり感じられない(個人的意見です) 

 

番組に出てくる匠には賛否色々あるみたいだけど・・・

中には『なにそれ?』というものも確かにある!

それはさておき。

そこに住む人が感動し喜んでいればオ~ルOK!だと個人的に思う。

良いか悪いかは他人が決める事ではなく使用する人が決める事だから!

 

 

家族には色々な物語歴史がある。

だから家具のカタチやデザインにはその物語や歴史が表れてくる。 

私のように『なにそれ?』と思ってしまうのはその物語や歴史を理解していないから だろう。

 

私は、生活空間とはそこで生活する人の性格や感情にとても影響を与えると考えます。

不自由を感じながらの生活ではどうしてもそこで生活する人の表情が暗くなりやすくなり、 

快適な空間で生活している人は、表情が明るく なっていると思う。

実際番組をみてもそう感じる・・・(番組製作側の思うツボかもしれないが)

 

前回も軽く書いたが業者同士で特注家具の打合せをする場合は

図面や寸法をもとにして、これから製作する家具そのものをイメージしながら話を進める。

しかし、実際に使用する人はこれから製作する家具というよりも

その家具を利用している生活風景をイメージしながら話を進めていく。

 

そして、業者同士の話し合いだけだと『どのようにしてその家具を使用するか

という物語歴史が製作するに職人には伝わりづらい。

職人は図面をみて図面通りの家具を造ればいいんだよ』という人もいるかもしれません

確かにその通りです。

ただ、職人も色々経験しているので、『どのように使用するのか』という事を

知っているのか知らないのかでは微妙に違ってきます。

どこが違うかって?

それは本当に細かい所です。

『ここが角ばっていたら子供がぶつかった時に怪我をするから丸めよう』とか

『ここは手をつく場所だから・・・』とかいろいろあります。

しかし本当に細かい所なんです。

 

 

そこに住む『家族構成』や『どのような環境で使用するのか』という

物語歴史知らないより知っている方がいいんです。

知って製作する家具知らないで製作する家具より使いやすいからです。

細かい所の違いですが、細かいところが積み重なるといづれ大きな差になります。

 

そういう細かいところの気づかいは使用している人には

伝わっていると思います。

たぶん伝わっていると思います。

伝わらないなら伝えますが・・・

 

そうすると私の心の中では『なんということでしょう~』というナレーションが聞こえてくる

 

 

 

家具の墓場

本日は廃棄処分となる家具について考えてみました。

 

P1010982

無造作に横たわる家具

 この写真は新設された家具が付いた代りにお役御免になった家具です。

なんとも年代を感じる家具です。

この家具は既製品でその昔、日本で生産されたものだそうです。

見た目はくたびれて、多少ガタも来ていますが

さすが日本製まだ構造はしっかりしているので手を加えたらまだ使用できます。

しかし置き場に困ってしまうので今回は廃棄ということで・・・

役目を果たし終えて家具としても納得の寿命だった事でしょう。

と勝手に正当化する。

 

そしてこれが我々が製作した家具ですが設計の寸法ミスでお蔵入りになってしまった

行き場のない家具です。

P1010984

行き場をなくした特注家具

 特注家具の場合、その場所の為に製作するので他への転用が出来ないのです。

そのためせっかく製作した家具なのに寸法ミスというくだらない事で

材料から製作した時間まで全てが無駄になってしまう

なんとも脱力してしまう話です。

このまま捨てるのはもったいないので何とか利用できないかと検討中・・・

検討してもう二ヶ月・・・まだ引き取り先が見つかりません。

このままでは場所ばかり占拠してゴミへと変化してしまいます。

 

この家具だって今ここにあるからゴミとして扱われてしまいますが

ちゃんと取付ければ立派な家具だったのに・・・

まだ使用できます・・・というより一度も使用されなかったのだから当然綺麗です。

『この世に無駄な物などない』とがばいばあちゃんも言ってました。

このままではこの家具は無駄な物になってしまうので、

本日ブログにされて少しは浮かばれたでしょうか? 

・・・合掌

 

 

同じ人が使用する家具でも、ライフスタイルの変化や成長につれて

必要とされる家具も変化してくる。

丈夫に製作することは当然ですが、変化に対応できる家具というのを考えてみるのも面白い。

いらなくなったら即廃棄というのは避けたいですね。

 

話は変わってしまいますが・・・

いらなくなった家具・家電を処分する時はちょっと考えた方がいい

すぐに捨ててしまうと失敗するケースもあります。 

わたしはこんな経験をした事がある・・・

 

それは二年ほど前、我が家は引っ越しをする事になりました

その為に古い家具や家電などの粗大ゴミを捨てることになったのです。

区役所に電話すると粗大ゴミシールを購入して指定日時に出しなさいといわれたので

合計約一万円分の粗大ゴミシールを貼って出しておいた。

すると目を疑うような状況が・・・

ちょっと前に出しておいた我が家の古い家具や家電がすっかり消えてしまっているのだ・・・

たぶん誰かがまだ使用できると判断して持ち帰ったのだろう。

私にとってはゴミでしたが、その人にとってはまだ家具だったのです。

 

欲しいのならもっと早く言ってくれればよかったのに!!

一万円も払って貼った粗大ゴミシールが悔やまれてなりません!!

信頼VS価格

今日も日曜日なのでかなりめんどくさい内容です。

先週書いた『品質VS価格』というブログがことのほか反響をいただきましてありがとうございます。

今回はその続きという訳でもないのですが、一応続編のつもりで書いていたモノです。

では、どうぞ・・・(時間のある時に読んでください)

 

 

格安航空チケットで話題になっている会社があるらしい。

なんでも東京-大阪間の新幹線料金より安くアメリカ-イギリスを運航するらしい。

 

驚異の低価格を実現する為の努力が紹介されていた。

①荷物は別料金

②機内サービスは有料

③全て自由席

④座席数が180席(通常は160席程度だそうです)

⑤ネット予約の為販売店を通さず中間コストをカット

⑥大都市空港は利用しない(主要都市から100キロ程度離れている)

 

なるほど!これらの涙ぐましい努力が低価格を可能にしているとの事・・・

しかし、潜入取材で新事実が次から次へと出てきていました。

 

格安航空券の裏の一面がこれだ!!

 

・社員教育には決められた試験があるのですが拡大解釈で試験の不正をしている

 (素人が乗務員として仕事をしているということなのか?)

・空港に飛行機を25分以上停止させない(通常は1時間程度必要とのこと)

 この時間短縮が様々な弊害の要因に・・・

   ①機内清掃・安全確認がいい加減

   ②搭乗時のパスポートチェックはしない

・従業員の過度な労働

   ①1日10時間以上の労働が一週間以上・・・おかげで乗組員はフライト中に爆睡していた。

   ②パイロットの一ヶ月の操縦時間99.9時間(法定時間ギリギリ)

 

金を出さない乗客にはそれに見合ったサービスしか与えられない

というのがこの会社のポリシーだとそこで働く人間が言っていた。

この航空会社では『』の事を『貨物』だと考えているはずだ

乗客と乗務員の安全』と『お客からの信頼』を犠牲にして価格に反映させているのだろう、 

 

しかし、人の考え方についてはとやかく言うつもりはない

だから、この会社のポリシーについてはどうでもいい!

私が問題だと思う事は、その裏の部分を隠していることだ!

低価格にはそれなりの根拠があるはず。なぜ安くできるのか!

表の部分のみアピールして裏の顔を隠してしまうのはいかがなものか?

 

何度も言うが、価格にはそれなりの根拠があるはず。

どうして安いのか?どうして高いのか

安いのにも理由があるし、高いのにも理由がある

 

全ての内容を把握したうえで消費者はどちらにするか判断しなければならない。

消費者が判断する上で不利になる事を隠しては公平ではない!

ましてや不正があっては絶対にいけない!

それはお客さんへの裏切り行為だ!

 

 

そんな話をしていたら食品偽装事件で話題になった『ミートホープ』の事を思い出す。

私、個人的にはあの社長のアイディア自体は素晴らしいと思った。

工夫次第で低価格が出来るならそれこそ企業努力だと当時は思ったもんです。

牛肉を少し使用しただけで『ビーフ100%』と謳える商品を開発した技術!

そのうえ、専門家も見破れないほどの味で、DNA鑑定でなければわからないほど商品。

それほどの裏技は『伊東家の食卓』でも絶対に紹介されていただろう。

 

なぜそこまでの技術を持ちながら偽物本物と嘘をついて販売してしまったのか・・・

偽物ですが、本物に近い味です』と言って販売すればよかったのではないか?

あとは買う人が商品を選べばいい

 

しかしながら正確な情報を隠して、消費者をだまし偽装食品を販売する事は

消費者に対する裏切り行為だ!

この会社も、『食の安全』と『お客からの信頼』を犠牲にして価格に反映させたのだろう。

 

(それ以前に、衛生面で不正をすることは食品を扱う人間として失格である)

(自分の家族にも食べさせる事が出来たのだろうか?)

 

 

家具屋 なので 家具 の話にします。

 

特注家具はどうしても金額が見えづらい商品だ。

相場というのはなんとなくあるが、実際は不透明な部分が多い

同じ家具を見積しても各会社によって価格は全く違ってくる・・・

それは工場の環境にもよるし、会社の考え方によっても変わってくる。

金額だけで判断されやすい今の御時世・・・

どうしてこの金額になったのかという説明をする機会さえ最近はすっかりなくなってきている。

金額を説明する機会はとても大切だと思ってはいるのですが・・・

 

特注家具に限らずだが、その金額を説明する機会こそが

お客さんにとって公平に判断する材料になるのではないか?

その上で断られたらしょうがない、自分たちに力が無かったのだ・・・

 

そんな金額だけで判断されやすい御時世の中で、

見積金額抜きで家具の打合せをするという事もある。

それはリピーターのお客様の場合が多い。

『どんな家具が欲しいのか』・『どんな事に不便しているのか』という話から打合せする。

なんで見積も取らないでいきなり数ある家具屋の中から我々を指名してもらえたのか・・・

それは、お互いの信頼関係が築けているからなのかなぁ~と思う。

この人に任せれば大丈夫』と思ってもらえているからだと自分で勝手に思い込んでいる。

そう思い込んでいるからこそ私たちは、その信頼を裏切ることはしない!

だから一回一回の仕事に対して真剣になる。

 

価格』に対抗する唯一の武器は『信頼』なのかもしれない!

 

自分が大きい買い物をするときは気になるけどなぁ・・・どうしてその金額になったのか?

やはり納得して買い物がしたいと思う。

安すぎても『手抜きしてんじゃないか』と不安に思うし、

高すぎても『ぼったくられんじゃないか』と不安になる。

 

しかし、不安に思ってしまうのは自分が相手を信頼していないから・・・

自分が信頼して欲しいなら、まずは自分から相手を信頼しなければと

ブログを書きながら反省してしまいました・・・

 

  

毎回気が付いたらいつも長文になってしまっている・・・

誰も読んでなかったらどうしようと不安になって来るこのブログ。