特注家具・オーダー家具の株式会社森下 ~ 船堀の家具屋ブログ ~

オーダー家具・特注家具の株式会社森下 〜 社長ブログ 〜

夜の現場作業in六本木

昨日は夜の現場です。

店舗什器は閉店後の作業やオフィス家具の場合は回りに音が出ると迷惑!!

という事でよく夜中に作業することが多いのです。

そして今回も夜の8時から作業という事で、準備万端乗り込みました。

 

P1010839

夜の街にそびえたつタワービルが今夜の舞台です

 

取付作業といっても今回はロッカーなので主な仕事は搬入作業が中心です。

地下3階から現場のある地上31階へ・・・

といってもこのまえみたいな修業的な要素はなく、

台車に乗せて大きなエレベーターで一気に駆け上がる都会的要素満点の搬入作業でした。

 

今回は特に現場に魔物は棲んでいなかったように思えますが・・・

多少の調整を残して本日は設置作業のみという事で完了です。

 

P1010835

15連結のロッカー設置後の姿

 

P1010836

こちらは四方仕上のロッカー5連結です

 

PM8:00から搬入作業開始してPM11:00には作業完了!

なんともスピーディーな取付でした。

周りにいた方が本当にプロばかりだったので、判断が早い!!

私はロッカーの横でニコニコしているだけでした。

 

P1010837

床のゴミを掃除する『なんも専務』

 

床がジュウタンの為、ゴミが散乱しないように養生シートを敷いてはいたのですが

人の動きで散乱してしまう憎い奴!その名も『木くず』!

丁寧に掃除機で吸い取り後片付けして全ての作業が完了です。

 

本当に大きなビルだったのでセキュリティがかなり厳しく

運搬車両や作業者は事前に届け出が必要なのです。

ただ納得できないのが、それだけ申請させておいて最後現場から出るときに駐車料金を取るところ!!

思わず『金取るのかよ!』と精算機にぼやいてしまう雨の六本木・・・

魔物が棲む場所・・・

現場には魔物が棲んでいると勝手に思い込んでいる私・・・

今までも何回もその魔物にキバを剥かれていました。

 

数え上げればきりがないほどに・・・

何度も現場で打合せしても、実際に取付の段階になると全く変わっていることも・・・

本当に現場納まりには気を使います。

 

家具屋として一番情けない失敗があります。

日頃嫌な事は封印する癖があるのですが、記憶にかすかに残っています。

それは、製作したものが現場に入らなかった時・・・そんな時はめまいがしてきます。

当然打合せしてきた私の責任になるのですが・・・立ち直るまでに時間がかかりました。

なんも専務からは怒鳴られるし・・・現場は納まらないしで右往左往です。

 

そんなこんなで色々起こるのが現場・・・

現場打合せはしっかりしなければと思うばかりです。

 

しかし、現場は魔物ばかりが棲んでいる訳ではありません。

現場に納まった家具を見るのは非常に達成感に溢れる瞬間の一つでもあります。

さらに、お客様の反応が直に感じらる時はそれはまた最高の瞬間であります。

最高の瞬間ではありますが、かなり緊張の瞬間でもあります。

お客さんに確認してもらうまでのドキドキ感は何回経験しても慣れません・・・

 

そのような貴重な瞬間を体験できないのはもったいないということで

弊社では製作に携わった職人を現場に取付させるようにしています。

あまりに取付する数が多い場合は取付大工を頼む事もありますが

基本的にはすべて自社の職人が取付けるというのが決まりです。

 

これは『なんも専務』のこだわりみたいなところもありまして・・・

実際に製作した職人が現場で取付けると、現場でどのようなところで苦労するかがわかり

家具製作にも役に立つのだと『なんも専務』は申しております。

相手の気持ちになって考える』・・・なんとも見上げた心構えです。

 

今日もこれから現場です。

今日の現場には魔物が棲んでいませんようにと祈るばかりでございます。

『80万振り込んで・・・』

それはある日の出来事でした。

実家の電話に一本の電話が鳴りました。

それは私の弟の名前を語る不審人物・・・

そうです・・・あの振り込み詐欺だったのです。

我が家にかかって来た振り込み詐欺の電話はこれで2回目・・・

突然の事に母親は興奮状態!

 

その手口を紹介します。

 

偽弟:『大変だよ!会社のお金が入ったカバンを電車の中で置き引きにあってしまった』

母親:『何してんのよ!いくら入ってたの?』

偽弟:『80万・・・風邪引いて薬飲んだら電車で寝ちゃって・・・』

母親:『あんた馬鹿じゃないの!!どーすんのよ?』

偽弟:『すぐに弁償しなきゃいけないから今から振り込んでくれない?』

母親:『今から振り込んだって、今日中には送金できないでしょ!!』

偽弟:『大丈夫!コンビニから振り込めば今日着くから!』

母親:『送金するより、今から取りに来なさいよ!!』

偽弟:『時間がないから無理』

母親:『じゃぁどうすればいいのよ?』

偽弟:『カバンの中に携帯電話も入れっぱなしだから連絡は取れないよ』

     『今自分の携帯はつながらないから一緒にいる先輩に電話してよ』

母親:『なによそれ?』

偽弟:『大丈夫!その先輩の後ろに自分はいるからコンビニ着いたら電話して』

そしてその先輩という人間の携帯番号を控えて電話を切ることに。

 

このようなやり取りがあったと興奮気味の母は証言していました・・・

しかも、名前と生年月日まで把握している犯人!!

興奮気味の母親は『振り込み詐欺を見破った!』ぐらいのテンションで話していましたが、そこに居合わせた祖母の話によると『途中まで騙されてたんじゃないか』って言っていました。

危ないところです

『どうしよう?』と母親からの電話を取った私のもう一人の弟がキャッキャしながら私に報告してきました。

その控えた番号に電話するかどうしようか考えましたが、めんどくさいので警察に電話しなさいといい

早速警察に通報して番号を渡したそうです。

 

ちなみに我が家の方針は『自分の尻は自分で拭う』が基本です。

仮にそのような電話がきても、『自分で何とかしなさい!』といって終わったでしょう。

 

いくら家族とはいえ、電話一本で大金を振り込めとは厚かましい事この上なし!!

こんな電話がくるなんて、世の中物騒です!

追い込みかけてます!

本日は 姉崎工場 の様子をご報告。

 

いよいよ15日に取付に行くロッカーの最終段階です。

パネル製作から約1週間程でようやくカタチになりました。

長いようで短い製作期間でした・・・ 

 

今日は2名でロッカー担当!どんな感じで進んでいったかをズバッと紹介!!

  

P1010822

パネルを組立てて箱にする

 

P1010814

箱にする事20台

 

P1010828

箱にしたものを3台づつ連結作業

 

P1010813

鍵がかかる所は掘り込んであります

 

P1010830

三連結が6台・二連結が1台にしました

 

P1010815

こちらは背面も仕上のロッカーも連結します

 

内部はシナベニヤをクリア塗装で仕上てあります。内部を塗装仕上げにする場合

組立てた箱の状態で内部を塗装すると余計な工程が多々発生するので、

組立てる前のパネルの状態で先に塗装しておきます。

そうすれば塗装作業も格段に速いのです。自社に塗装スペースがあるから出来る事!!

パネルをフラッシュして加工するのに少々時間がかかりましたが組立て始めれば早いもんです。

一日でカタチになりますから。

 

そして扉の塗装がこれです。

 

P1010818

塗装場に並ぶ20枚の扉

P1010821

昨日下塗りを完了したので今日は仕上作業

 

 扉もパネル状態にして、丁番加工・鍵穴加工などしてから塗装に入ります。

この扉の色出しにずいぶんと苦労してましたがようやく今日仕上する事が出来ました。

 

家具の形としてはなんということのない単純なロッカーなのですが、

今回はいろんな意味でドキドキしている家具です。

特に扉に使用した突板はなんとシカモアという高級突板!

いつもだったら『ここはこうしよう』とか『あ~しよう』 と自分たちで判断してやるのですが

今回は森下スタイルは通用しないので『ここはどうすればいいんだ』となった時は

『ちょっと待って確認するから』といちいち確認していました・・・

しかも本当に細かい所まで・・・

 

いよいよ来週月曜日が現場取付なので気合を入れて乗り込みます!!

何が起こるかわからない、魔物が棲む場所・・・それが現場

現場に納まる姿を見るまで油断は出来ないぜ!

量産品の素晴らしさ

私は日ごろからこのブログで量産品VS特注品の話題をしてきた・・・

だからと言って『打倒量産品』という立場かというとそういう訳ではない

正確には『特注品の地位向上』というのが私の意見です。

 

だから量産品が嫌いなわけではない。家の中には量産品がたくさんある。

『時計』・『食器』・『電化製品』など家具以外はほとんど量産品だ・・・

なぜ特注家具推奨派の私の家が量産品で溢れているのか・・・

それは、全て特注品にするととんでもなく高額で私には買えないからだ

 

そして私は最近気づいた、量産品を誤解していた事を・・・

『量産品には造り手の想いが無い!』と思っていた。しかしそれは大きな間違いだった。

その製品を開発する為に努力した人・開発された商品を量産ラインに載せる人

それぞれに想いがあるという事を・・・

 

あるカリスマ職人はこういった『量産品は全ての人を平等にした

奥が深すぎてよくわからなかったが、

例えば『時計なんかは昔みたいに一から十まで手作りしていたらとても我々庶民が持てる品物ではない』ということみたいです。

確かに腕時計に何百万もお金を出せない・・・

 

 

 

家具屋なので家具の話にします。

いまCMでよく目にするのが『デスク+ベット』が39,900円で購入できるの時代だ!

しかも成長にあわせて組合せ自由ときている!! まさにお値段以上だ!!

まぁ~それまで壊れずもちこたえられればの話だが・・・

これがオーダーメイドで1セットが十数万円もするようだったらどうなるだろうか・・・

小学校に入学したから机買いましょう』なんて軽々しく言えない。

 

家具から少し離れるが・・・

ランドセルだって今じゃ10,000円しない金額で手に入る。しかもカラフルだし。

これならば、ピカピカの1年生ボロボロのランドセルを持つ事もないだろう。

「お兄ちゃん」や「お姉ちゃん」からのお下がりランドセルとはおさらば出来る。

これは次男・次女にとっては朗報だ!

量産品だからこそ実現できたことである。

幸せになった人はたくさんいるはずだ・・・お値段以上に幸せがやってくる。

 

なので、本日の結論は・・・

量産品が無ければ我々は生活が不便で仕方がない!

だから量産品やメイドインチャイナを侮ってはいけない!

ということになる。

 

 

しかし、私は特注家具推奨派なのでアピールしなければならない。

 

そのカリスマ職人はこうも言っている

『しかし量産品は日本人の心を壊している』

ここまで言えるからカリスマ職人なんだ!これこそ奥が深すぎて訳分からないが・・・

どうやら物を大切にする心というのが日本人の心らしい。

そういえば、昔の人はなんでも修理して使用していたらしい、

江戸時代には割れた茶碗まで直していたらしい。

 

壊れた製品を修理して使用するより、新しく購入した方が安いという場合がほとんどだ!

だから大量生産大量消費につながってしまうのだ!!

今じゃ少し壊れたとなれば『すぐに買い換えよう』という発想になってしまうのではないか!!

それはあんまりにも短絡的だ! 

自分の思い通りにならなければ交換してしまえ!という危険な発想・・・

 

昔の人も良く言ったもんだ・・・

壊れたら、捨ててしまえホトトギス

壊れたら、直して使おうホトトギス

壊れたら、直るまで待とうホトトギス

 

物は壊れたら待ってても直らないので、直して使用しましょう・・・ 

結局、最終的には 量 産 品 < 特 注 品 という意見になっていまう。

しょうがないです、特注家具専門で商売しているんですから!