特注家具・オーダー家具の株式会社森下 ~ 船堀の家具屋ブログ ~

オーダー家具・特注家具の株式会社森下 〜 社長ブログ 〜

オーダー家具の話

それはある日の出来事でした・・・

突然一本の電話が事務所に入りました。

どうやらこのHPを見た方からの電話のようで箱の製作をしてほしいとのことでした。

家が事務所に近いという事で早速事務所にて打合せ。

なにやら専門学校の卒業課題で製作する物を入れる小物箱をどこを探してもなかったらしくHPで『木工・箱・家具』などのキーワードで色々検索した結果、弊社にたどり着いていただいたようで。

まだ他の家具屋HPの中に埋もれている我々のHPを探し当ててくれただけでありがたい話で、早速電話までしてくれることにうれしい気持ちになってしましました。

そして打合せしながら材料寸法仕様などを決めていき。

その日のうちに図面を描き、工場に製作指示をだして翌日から製作開始。

卒業課題に負けないような物を製作するつもりで我が社のベテラン職人が燃えていました。

そしてこれが完成品 P1010699

ただの箱に見えますが、お客様の細かいこだわりが詰まった箱です。 

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このサイコロ状の物を中にしまいます。

サイコロ状の物にゴムをつけて印鑑にして収納する小物入れです。

最初は箱だけの依頼だったのですが、同じ材料のサイコロ状のものをこれからホームセンターに探しに行くという事でしたのでついでに造っておきました。

 

本日午前中に学校に行く前に事務所に寄っていただきまして早速確認してもらいました。

品物を見ていただいた時の笑顔がとても印象的でした。

品物には自信があったのですが、やはり直接反応を見るまではドキドキします。

今まで何回経験してもこの瞬間は緊張します。

これまで直接お客さんと接する機会が少なかった私たち。

お客様の反応がダイレクトに感じられる事はこれからのやる気につながる事を改めて実感します。

3月頃に卒業課題としてお披露目になるそうです、私たちも楽しみにしています。

 

このような小さい箱は意外に細かい仕事が多い作業なのです。

職人がちょっとムキになって製作した物なのでこの箱の詳細な説明はまた明日いたします。

家具展示会へ行きました

本日はいつもお世話になっている日信装備㈱という家具屋さんのオリジナル家具の展示会に行ってきました。

 

普段の休日は家でじっとこもっている事が多い私・・・

どこへも出かけない私に対して妻の怒りも限界に達したので一緒に展示会に連れて行きました。

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私が行った時は大盛況でした!!

ところ狭しと多彩な家具が展示してありどれも目が奪われました。

たまたま家具を製作された方がいらっしゃっていろいろ説明してもらいました。

ただ置いてあるとそのまま通り過ぎてしまいがちですが、製作した人から話を聞くとより一層家具への関心度が上がります。

この家具はどうやって製作した』とか『このテーブルはこ~やって・あ~やって』など聞くだけで時間が過ぎてしましました。

いやいやどれも手が込んでる製品ばかりで『さすが!!』の一言。

やはり一つの家具が出来るまでには物語があるんですね、それが特注家具の醍醐味だなぁと再確認しました。

中でも気になったのが鍋敷、HPの写真では見た事ありましたが実物をみるとなかなかの味がある逸品でした。

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『 鍋敷』を欲しそうに見ていた妻です

 そーいえば椅子の耐久性を確認してくれと言われた事を思い出し、私もアンケート記入しながらしっかり椅子の検査しておきました。

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Z間さん耐久性問題なしでした!!

ブログ初登場の私・・・写真で見るとやっぱでかいな(ポッチャリ系です)

 せっかく来たので私が来た証を残しておこうと思い、オセロテーブルという変わったテーブルに・・・

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』マークを残しておきました

このような展示会を開くという発想が自分には無かったので良い刺激になりました。

展示会をするというのはその会社の姿勢を表すものだと思います。

製品を製作するだけの家具屋ではなく、情報の発信も出来る家具屋というのはカッコいいですね!!見習いたいと思いました。

 

せっかく久々のおでかけだったので夫婦で散策していたら・・・行列を発見!!

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列を見ると並びたくなる私

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並んだ先にあったのがこのタイヤキ!!

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タイヤキをくわえながら帰りました。

私の仕事は中国へ

先日の事です。それはビックリするようなハンバーグを出すチェーン店のお仕事のはずでした・・・

 

来月予定していた飲食店の仕事が3月に延期になりました。そこまでは良かったのですがなんと納期までに時間が十分にあるということで、その仕事は遥か大陸へと渡ってしまいました・・・

納期延期で仕事が中国に行ってしまうとは!!

中国と言えば、大量生産で『少品種多ロット』のイメージが強かったのだが、我々の仕事の範疇である特注家具の特徴である『多品種小ロット』の世界にまで進出してきている!!

この危機的な状況・・・納期次第で仕事が海外に流れるなんて・・・

中国もただ大量に製品を作っているだけではなかったのか・・・進化してやがる!!

つい最近まで、『中国から注文が来るんじゃないか』とウキウキしていたのに・・・

国際派家具屋になったつもりが逆にやられてしまった!

 

ここでいくつかの疑問がでる。

特注家具まで低価格で製作できるのか?

仮に低価格で製作可能でも運搬費の方が高額になるのでは?

特に運搬費はかなりの高額なイメージがあるが、やはりそれはイメージなのか?実際は運搬費まで安いの?

しかしながら、今回お客様の総合的な判断で私がやる予定だった仕事は中国に行ってしまった訳だから全てクリアになったんだろう・・・

 

いったい何が決め手だったのか?

やはり家具に対する判断基準は『価格』のみなのか?

家具はやはり『』工事なのか!!

 

 

このまま中国の製造技術が向上すれば本当に日本のメーカーの立場が無くなってしまう。

それでは日本のものづくりの強みとは何になるのか?

納期対応だけになるのか・・・?

・・・ヤバイこのままいったらまためんどくさい話になる

 

しか~し、たとえ中国の技術が成長していたとしても、

その間に我々の技術も成長するのだ!(たぶん)

だから、負けない!根拠はないけど中国には負けない!負けたくない!!

だから中国よ!!今回は譲ってやるよ!!

特注家具屋の存在

つい最近、ほかの家具屋さんと話しているうちに判明した事。

私の卒業した大学の巨大な図書館の家具工事をその家具屋さんが担当していたと・・・

自分が家具屋になるまで特注家具の存在なんて知らなかったのに、知らない間に生活の中に特注家具との接点があったなんて・・・これは驚き!!

 

家具屋が集まる会話にもしばしば出てくるあのフレーズ!!

あぁ~!あれはウチで造ったんだよ

内心では『うぉぉぉおぉ~すげ~』とすごくビビっているのですが、

私から発せられる言葉は『あぁ~そ~なんですか~』と気にしない雰囲気をかもしだす・・・

ここぞとばかりに負けず嫌いなところが出てしまいます。

ちっちゃい男だ!

いや正直な男だ!!

 

東京の家具屋さんは実際に有名な所の家具を結構納めているんです。

しかも、仕事が奇麗素晴らしい家具です。

有名な所って言われても・・・漠然としませんが。(とにかく有名なところ)

 

特注家具という世界があまりにも認知されていなさすぎる!!

 しかも、存在を知っている人でさえ『特注家具は高額だから・・・』と残念な印象を持たれている。

確かに、製作する家具によっては高額なものもあるかもしれない。

だけど、家具のブランド店で購入したり、製作するよりも断然安いと思う!!

先日のT張さんのコメントにも同じような事がありましたよね。

量産品家具と比べてみても・・・

比べ方が問題で、量産品の耐久年数を価格で割れば年間コストは特注家具の方が安いのでは?

(家具の価格)÷(耐久年数)=(年間コスト)

そんなことまで言い出すと逆に胡散臭くなるかな?

ただ価格だけでは測れない特注家具の付加価値!!

付加価値についてはまた後日めんどくさい話をします。

 

大きい現場の建築図面を見ても、建具(ドア)はちゃんと『建具工事』という項目があるのに家具に関しては『雑工事』扱いですよ!!建具と家具何が違うんだ!!

『雑』って!!インテリアにとって家具はとても重要な要素なのに・・・

建築業界ではそんな扱いなんですか・・・

 

私たちの会社では、大手のファミレスや飲食店などの店舗家具を毎月のように製作しています。

こんなに身近なところで、世の中の人と特注家具の接点がたくさんあるのにどうして特注家具という業界はこんなにもつつましくしているのだろうか?

慎ましいのはうちの会社だけかな?

 

国際派家具店を名乗るからにはこの特注家具というフレーズを世に広め、特注家具の地位向上目指す責任がある!!

 

今こそ立ち上がれ!

 

今こそ情報発信の時だ!

 

『私はここにいます!!誰か気づいてください!!』

 

『ウサギはさみしいと死んじゃうんだから!』 (by:一つ屋根の下)

地震から身を守る為に!

今日はあの阪神淡路大震災から15年目。今日は地震家具についてのお話。

 

阪神淡路大震災での死者・行方不明者6000人超、負傷者4万3千人以上。

建物が倒壊しなくても怪我人がでた主な原因は家具の転倒だそうです。

震災後、建築物や関連する技術というのは格段に進歩していると思います。建物が地震で倒壊するということは同レベルの地震が来ても、当時よりは少ないかもしれません。

そうなると、これから一番意識しておかなければならないのは家具の転倒事故であると考えます。

家具屋らしいテーマになってきました。

 

まず、最も転倒しやすい危険な家具が『本棚』だそうです。

本棚は、奥行きが浅く、高さが高い物が多い為、不安定なので転倒しやすいそうです。しかも本が散乱すると足場が危ない!

それではどうやって危険を回避するか!!それは『家具を置かない事』!!

家具を使用しないということではなく、『置き家具を使用しない』ということです。置くから転倒するのです。言われてみれば当然の話!

だから、家具を固定すればいいのです。家具を直接建築物に固定すれば転倒する事は少なくなるでしょう。

我々が製作する家具は造り付けなので『壁に固定する』と良く表現しますが、正確には『建築の壁の中にある柱に固定する』といった方がわかりやすかもしれません。

建築の壁は柱にボードを貼っている状態なのであまり強度がありません。だから壁の中の柱を探して直接固定する事が大切です。

次に、『食器棚』についても注意が呼びかけられています。

地震が発生して、内部の食器やガラスが飛び出し割れて飛散するからです。

最近では、扉開放防止金物がいろんな種類が出ています。飛散防止にはこの金物が今のところいいかも知れません。

最近製作する家具にはこの解放防止金物の事を意識されている方が増えています。 食器棚だけではなく、扉がつく家具には共通して言えます。

 

既製品家具を使用している方は、これらの対策が万全では無い方がたくさんいると思います。

個人で対策を立てるとしたら、市販されている商品に頼らざる得ないでしょう。

しかしながら、家具転倒防止商品は世の中にたくさん出回っていますがどれも十分とは言えないと思います

なぜならば、それらの商品は弱い地震の時は十分かもしれませんが、強い地震の時は不十分だからです。

例えば、天井と家具の間に入れる『突っ張り棒』、転倒防止商品の代表格、我が家にも昔ありました。これも弱い地震の時は有効ですが、強い地震時は天井自体が崩れてしまい突っ張りが効かず転倒する事は十分考えられます。

建築物の天井や壁は柱にボードをつけてその上からクロスを貼っているだけなので、それ自体はそんなに強くは無いのです。

また、『L字金物』、確かに家具と壁を固定する方法としては有効な商品です。我々も使用する事があります。ただ、問題なのがどこにつけるのかという事。つける場所を間違えればその金物の効果は無くなってしまいます。

家具を取付けるということは非常に重要な仕事です、我々も取付ける時は『壁のどこに下地・柱が入っているか』という事には非常に意識しています。もし家具を取付ける場所に下地や柱が入っていなかったら通常、弊社では取付を中止します。人の命がかかってると思ったら当然かもしれませんが・・・(ボードアンカー等を使用する事もありますが、やはり家具の固定はアンカーだけでは不十分と思います)

万が一の時の安全を考える事も我々家具屋にとっては大切な事だと思います。

体はお金では買えないですからね!それならば、お金で買える安全があるとすれば事前に準備しておきたいですね。

造作家具・特注家具の注文は森下まで!