特注家具・オーダー家具の株式会社森下 ~ 船堀の家具屋ブログ ~

オーダー家具・特注家具の株式会社森下 〜 社長ブログ 〜

tobiの評価はいかに!?

本日は新宿OZONEで7日~12日に開催された「東京発、家具。tobi展」!

私が個人的に肌で感じた皆様の評価についてのお話し。

また、不覚にも初日の行動をしっかり把握していなかった私がしっかり聞き入ってしまった

トークショウの内容を私なりに解釈したことを中心に書いています。

他の人から見たら、それは違うよ!という意見もあるかと思いますが・・・

ここは私のブログなので私の解釈で行かせていただきます。

 

 

トークショウの内容は以下の通りでした・・・

 

第一部 「東京発、JAPANブランド。」

「リビングデザイン・東京」としてスタートしたJAPANブランドの過去2年間の活動をふりかえり、

「tobi」というブランドができるまでを、コンセプ ト・デザイン・ものづくりの各側面から紹介します。

第二部 「どうする? 世界発進。~日本発、ブランドデザインの今後~」

JAPANブランドの基本コンセプトである「匠の品質」、「用の美」、「地域の志」の3つのテーマに沿って、

日本のデザイン、ものづくり、ブランドが世界に向けて発進できる「強み」を、ゲストに熱く語っていただきます。 

 

 

司会 髙田公平(tobiプロデューサー) 
トークショーゲスト 喜多 俊之 デザイナー (社団法人日本イ ンテリ アデザイナー協会 理事長)
中田 重克 インテリアデザイナー
宮本 茂紀 モデラー
岩倉 榮利 家具デザイナー

 

第一部は、そのまんま!tobiの説明です!

ここまでの歩みを説明していました。

 

第二部は・・・熱く語って頂きました!

ま~tobi賛否両論です!

匠の品質」と対照的に語られるのは「市場価格

tobi製品は「市場価格」をまったくもって無視しています!

いや・・・あえていうなら中途半端に意識しているのかもしれません。

tobiは今までとはまったく異なる家具市場のシステム構築を目指しているようです。

(第一部の内容より)

それが受け入れられるか否かは今後の努力次第ですが・・・

 

 

ということで・・・今回のブログのテーマは、それぞれの視点から見るtobiでございます。

 

喜多さん曰く・・・

「世界進出するには品質価格バランスが最重要!」

「いかに、継続的にメディアにアピールし続けるかが重要。

    tobiは品質的には問題ない!しかし、価格が受け入れられるかは疑問です」

「販売方法にしっかりとした付加価値を付けないと・・・」

 

中田さん曰く・・・

tobi最高!ロックストーンよりも使いたくなる!」

「tobiは日本的要素を盛り込んだ家具で、在庫を持たないという考え方に今を感じる」

「今のこの時代によくやってくれた!という感じ!」

 

岩倉さん曰く・・・

「tobiは過去50年を振り返り、これからの50年をつくりだす」

「tobiは憧れの家具にする!」

「マーケティングありきの商品開発では無く!

    商品ありきで顧客を開発する!今までとは逆転の発想!」

 

宮本さん曰く・・・

「今頃になって、モノ作りをおだてても遅い!」

「昔は、匠の品質経済性(利益)バランスを重視しながら飯が食えた!

    今は、経済性が最優先!こんな状況ではモノ作りが楽しめない!」

 

皆様・・・熱いです!熱すぎて困ります!

これまでの話を端的に話すと「tobi製品価格高くない?」という方もいれば

「これからの家具業界として新しいチャレンジだ!」みたいな話でした。

どちらさまも、品質デザインに関しては満場一致で「素晴らしィ~!」の拍手喝采です。

一方でマーケティングに関しては前途多難な将来を予見しております。

 

 

調子に乗って私からも一言。

船堀の家具屋曰く・・・

「tobiはこびない家具でありたいものです。」

「特注家具メーカーだからできる事、特注家具メーカーにしかできない事にこだわりたいです。」

「一対百や一対千ではなくて、一対一にこだわりたいですね~」

ちょっと情熱大陸に出た時の事を意識して言ってみました。

 

 

ここで、私が感じた事は「量産家具VS特注家具」という構図です。

 

世界的デザイナーと呼ばれる方たちの思考は完全に世界基準なのであります。

世界基準と遠回しに言ってみましたが・・・

デザイナーというよりも流通ジャーナリストみたいなイメージ!

マーケットはどこで、ターゲットは誰なのか?いくらで何を販売するのか?

というような思考になっているんでしょうか?

モデラーシステムがよい例です。

 

モデラーシステムとは・・・?

家具モデラーがデザイナーから出た絵を素人の工員でも製作ができるように

簡単な造りにしてデザインを再現する」ということ。

簡単にいうと、大量生産する家具で価格を抑えて売り出す!という考え方。

だと喜多さんは説明していました。

 

だから、既製品家具を造るならターゲット客に対して適正価格絶対条件

流通する価格でなければ商売にならない

そういう視点に立つとtobiは市場価格を無視している!

単刀直入に言うと・・・「誰が買うんだよ!こんな高い家具!

という手厳しい御意見を頂戴するわけです。

 

 

 

一方で、tobi特注家具メーカーが作る家具です。

受注生産にこだわり、在庫を持たない!という考え方。

長く使えるものを職人が造る一点もの家具!である事!

「東京人のプライドを大切にする」おそらくtobiが目指しているのはそういうこと。

岩倉さんが言っていた「逆転の発想」という販売の仕方!

製品が先にあり、そこから顧客を開発していくブランドである!

という考えで動き出したはずのプロジェクト・・・

 

しかし、宮崎駿監督の「紅の豚」でもこう言っています。

売れねぇ家具は、ただの家具だ!

 

 

tobiがtobiである為には・・・

tobiが生き抜くためには・・・

 

①価格を市場価格に合わせて、今までの流通システムにのっとり販売していくか!

②あくまでもtobiコンセプトを貫き!顧客を自らが開拓していくか!

③・・・消滅していくか!

 

それぞれに問題点が山積です!

 

①の道を選んだ場合・・・

  特注家具屋がつくる家具では販売コストがあわない。

  販売コストが合う地域での製作に移行するか・・・

  しかし、それが果たしてtobiなのか?

 

②の道を選んだ場合・・・

  tobiコンセプトを貫き価格も特注メーカーが造る価格にこだわる!

  市場に受け入れられるかは自分たち次第!時間をかけてtobiブランドを広げていく!

  しかし、そんな悠長なこと言って助成金が切れた後、このブランド自体が維持できるのか?

 

③の道を選んだ場合・・・

  そんな後ろ向きな事を考えるのはやめましょう!

 

 

今回のOZONE展示会は今までのお披露目的な発表会と違って

ちゃんと今後の事を考えさせられるなんとも複雑な気持ちになりました。

しっかりと自分の意見ブランドのコンセプトを考えなければ・・・

いやぁ~ブランド作るってホントに大変ですね~

 

おぉ~こんなこと言ったらまた「お前はまだ何もしてないだろ!」って表番に怒られます。

この辺でお開きにいたします。

 

明日は、tobiの販売方法について考えてみます。

 

 

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