さらば!分業の時代!
先日の国立新美術館で開催された「森から始まるリレートーク」という講演会で
武蔵野美術大学の教授でいらっしゃる島崎信さんのお話です。
そもそも私・・・教授という肩書が付いている方の話を聞くだけで睡魔が襲ってくる
という特異体質だったんです(学生時代には大変苦労いたしました・・・)
人間とは不思議な物で自分が興味ある事になると必死に聞いてしまうのです!
睡魔が襲ってくる特異体質も改善の兆しが見えてきました!
また、こんなくだらない事言っているから話がめんどくさくなってしまう・・・
早速本題です!
約40分程度の講演だったのですが、非常に面白い事を話してくれました!
その中で印象的だったのが「分業の時代は終わった!」という内容でした。
少し、めんどくさい話ではありますが・・・
木製の家具が消費者に届くまではいろんな業種が関わっています
大きく分けると「デザイン」・「技術」・「販売」
これまでの産業構造ではこの業種が全てバラバラに活動していたそうなのです
しかしこれからの時代は「全ての事に理解をしていないといけない!」
と言ってました・・・
簡単にいうと「デザインから販売までをトータルで考える仕組み作り」
が必要だと言う事です。
言われてみれば納得です・・・
さらにもう一つ・・・
「デザイン」・「技術」・「販売」をトータルに考える仕組みに加えて
材料である材木について、もっと言えば木が育つ環境である森についても
思いを巡らす事の重要性についてもお話しにありました。
「全てをトータルで考える仕組み!」とはなんぞや?
森の中で仕事する人は森の事だけを考えればいいという話でもない!
デザイナーにしても、家具職人にしても、販売する人にしても同じ事である!
そして、消費者(家具を使用する人)も例外では無い!
森から始まり、家具を使用する人まで全てにおいて
今は意識の変革が必要なんだそうです。
「はぁ~!消費者は関係ないじゃん!」と思うかもしれませんが・・・
(私はそう思っていました)
買う人がいるから売る人がいるのです!
売る人がいるから作る人がいるので!
(これを聞いたら納得してしまいました・・・)
「使わなくなったから捨てる」とか「新しい家具を買ったから捨てる」という行為は
何百年という歳月をかけて成長した木に対して失礼であり!
簡単に木材を捨てる行為は、森林が再生するスピード以上に速いのです!
木を大切のしない行為は、人間に帰ってきます!
しかも自分たちの子孫の代にまで影響する事です!
(まるで、日本の借金のようですね!)
それぞれの分野の人がその分野の事しか考えないような仕組みではもう古い!
と言う事です。
自分が良ければそれで良しというのはなんともワガママな話です。
それぞれの分野の人が違う分野の人の事を考えると
何かが変わってくるような気になりませんか?
相手の事を考えて行動する・・・いつも弊社の頑固ジジィこと会長は常々そう口にしています。
しかし、それは裏を返せば回りまわって自分に帰ってくるという事なんです。
「情けは人の為ならず・・・」という諺がありますね~
この後に続く言葉は、自分に帰ってくるという意味です。
木の無駄遣いは自分に帰ってきます!
恐ろしい話です!
木材を生業として商売する我々家具屋にとって「森から考えるトータルなものづくりの仕組み」
とはとても大切な考え方だな~と思いました。
自分たちで出来る事をすこし考え始めている家具屋でした。
(まだ考え始めたばかりです・・・)
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