tobiフランス展示会特別企画・・・『職人とは?』
職人とは・・・なんとも意味深い問いかけです。
オーダー家具を生業としている我々家具屋としては
宮本茂紀さん、曰く
「職人とは、社会が必要とする物を必要な時に作りだせる人」
最初この言葉を聞いたとき、ちょっと自分が恥ずかしくなりました・・・
それは二年前の10月~12月の三ヶ月間の出来事でした
私はその頃、短納期物件や大型物件などが重なりはっきり言ってパニック状態でした。
その時はなんも専務以下みんなと「なんとか年末を乗り切れば・・・楽しい正月を迎えよう!」
を合言葉に必死だった事を思い出します。
夢の中で材料を発注していたり、寝言で家具の打合せをしていたそうです(妻談)
もうほとんどノイローゼ状態・・・
(妻に言わせるとそのぐらいの方が私がおとなしくてよかったと振り返っています・・・鬼嫁!)
もうこんな思いはしたくないと根を上げていた私・・・
全てを捨て南国の暖かいところへ逃避行も考えました。
そんな時、若輩者の私はこんな事を考えていたのです!
「次生まれ変わる時は、芸術家になりたい!」・「作家もいいなぁ~」なんて考えていたのです・・・
それはなぜか?答えは簡単忙しくなった時
「今は創作意欲がわかないから作品は作れません!」と言えると思っていたからです
(実際の芸術家たちはどうなのかわかりませんが、あくまで私のイメージ)
納期に追いつめられる切羽詰まった状況・・・
失敗が失敗を呼ぶ負のスパイラル・・・
そんな状況が私を芸術家への憧れを掻き立てたのでしょう。
そんなときに、宮本さんから言われたあの言葉・・・
「職人とは、社会が必要とする物を必要な時に作りだせる人」
芸術家に憧れていた自分が恥ずかしくなりました・・・
自分は実際に家具を製作する職人ではないけれど、特注家具メーカーという立場
というのは他の人から見れば職人みたいなもの・・・
もう少しプライドを持たなければならない!
そもそも自分には才能が無いから芸術家や作家にはなれないのだと
もっと早く気づくべきであった。
2011年1月19日 12:00| カテゴリー:リビングデザイン東京「tobi」, 意識高い系| コメント(0)