「愚痴ばかり言っている家具屋」にならない為に!
本日はモリカグでよく製作する家具の一種でありますテーブル天板の
お話しに絡ませてちょっと毒吐きます。
テーブル天板は一体一年間で何枚ぐらい製作しているのだろうかというぐらい
日々、製作しております。
テーブル天板は主に店舗什器の場合が多いです。
ファミレスのテーブル席に必ず置いてあります、あのテーブル天板です!
おそらく、皆様も一度は使用しているかもしれません。
そして、一店舗で数十枚程度必要なテーブル天板!その数は半端ないです・・・
そんな数量勝負的な家具でもあります。
テーブル天板の大量に生産するの製作に欠かせない機械がいくつかあります。
まずは、天板の素材をフラッシュしたら切り回しをします。
それをスムーズに進めてくれるのが~~
ダブル・サイザー
ベルトコンベアに量産したテーブル天板は両方から出された回転ノコギリがしこまれています!
と言うことで、通すだけで順調に二面の寸法通りにカット出来きるので。
切りまわされた将来テーブル天板になろうとしているパネルは次のステップです!
それは、小口の仕上です。
その作業を順調に進めてくれるのが~
縁貼り機
この縁貼り機は、本当に便利な機械です!なんせ人間の手で作業すれば1日は平気でかかる作業も
ピュ~っとこの機械に通すだけで小口仕上が出来るのです!しかも短時間で!!
職人が一日かけてテーブルの小口仕上げるのも良いですが・・・
素人が数時間この機械に通すだけで小口が仕上がるんですから・・・
こんな便利な物ありません。
と言いながら・・・調子に乗っているとこんな状態になります
小口が仕上っていない天板
なんで?仕上っていない天板が二階に上がってるんだろう?と疑問に思い見てみると・・・
コーナー面がR形状になっています!!
こッ!これはッ!
天板のコーナーがR(曲線)になっているではないですか!!
なんてカタチしてるんだッ!
これでは小口に貼る部材を機械に通しても曲線部分には貼れないではないかっ!
衝撃的な形状です!
・・・っていうのは家具屋目線のお話。
デザインとしてはR(曲線)にする事によって角を落としてぶつけても痛くない!
という目的もあるのです。きっとこれがR(曲線)にしたデザインの目的!だとは思うのですが・・・
老人ホームや保育園などに多くみられるデザインです。
そうなると・・・素人が数時間あの機械に通すだけでは小口は仕上りませんッ!
こうなると・・・職人が一日かけて小口を仕上げなければならないのです。
これが小口の仕上材!
テープに接着剤を一本づつ塗布して
テーブルに圧着していくのであります・・・
私も一日中、横で完成までの工程を見ている訳にはいかなかったので完成品は
残念ながら写真には残っておりませんが・・・
ではッ!このブログで私が何を言いたいのか?と言いますと!
同じ天板でもちょこっとR(曲線)を付けただけで、とんでもない工程になるという事です!
たったパネル一枚の小口を仕上るだけでこの騒ぎです!
これが・・・大きな家具になった場合一体どうなる事か?
今回は身近な所にいい例があったので天板を例にあげましたが。
機械が使えないという事は非常に不便ですね!
当然その分はコストに跳ね返ってくる訳です。
ですからデザインを考える方にもコストとデザインの両立を図って頂きたいと思う訳です。
「コストの事なんか考えていたら良いデザインなんて出来ね~よ!」
という三流デザイナーもいるとは思いますが
そのような発言をされる時は予算がたっぷりある時にして下さい。
よろしくお願いします。
逆も然りです・・・
予算が無いからと言ってデザインに愚痴ばかり言っている家具屋も問題ですが・・・
どうやってそのコストに合わせるようにするか・・・それもまた家具屋の努力であります。
どう転んでも採算が合わないというのであればその仕事は断れば良い!
一つの仕事を分業している事に問題があるのでしょうかね?
デザインする人はデザインするだけ・・・
家具を製作する人は家具を造るだけ・・・
もうちょっとお互いの距離が縮まればいいんですけどね~
お互いの仕事に口を出すことも大切かも知れないですね。
ホームページからお問合せいただき、直接お客様と接する機会が増えた今日この頃・・・
家具を使用する人を無視してはいけない!
とつくづくそう思います。
・・・なんてたまには高尚な事を考えてみる!私も少しづつ成長しているのでしょうか?
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