大間産クロマグロ1628万円也
東京築地の初競りでクロマグロが1628万円の価格がついたそうで、なんでも香港のすしチェーン店と銀座の老舗寿司屋が共同購入されたそうな・・・
1628万円って今時分じゃ家一軒変えるくらいの金額だなあと考えてしましました。そんなくだらないことを考え出したら止まらなくなったので聞いてください。
そもそも『モノの価値基準ていうのは人それぞれ全く違うな』なんてめんどくさい事を考えていたら徐々に深みにはまっていきました
私達が取扱う商品は『特注家具』というこだわりの家具、いわゆる『量産品家具』・『大量生産品』とは一線を引いて考えていました、というよりもそこが『特注家具メーカーである私の唯一のプライド』であります。
しかし、「マグロ一匹1628万なんてあり得ない」と考えるように「家具にそこまでお金をかけるなんて信じられない」と考える人もいるだろうと、「こっちの安いもので十分だな」と考えるだろうと・・・
これは私にとってはすごい発見です、というのも今までホームセンター等に置いてある量産品家具を見て私自身はっきり言ってバカにしていました。
ホームセンターに行っては置いてある家具の悪いところばかり見て「どうしてこんな家具が売れるのか」と不思議に思ってみたり、「この程度の家具をこの値段で販売するなんてどっかで手を抜いているに違いない」と自分の特注家具にたいするプライドみたいなものを安心させるような事を考えてみたり・・・
それでは「特注家具屋のプライドやこだわり」とは一体何なのか?
なんだか相当面倒くさい話になったなと思ってお茶を飲もうと思ったその時体中に衝撃が走りました!!
今自分が飲もうとしているお茶が入っているグラスはそのホームセンターで購入した数百円という代物・・・
しかもあれだけ特注家具にこだわっていた私、散々量産家具に対して悪態をついていた私
そのくせそのグラスを購入した時の私と言えば『このグラスがこの値段なんてラッキー』と迂闊にもキャッキャしていた事を思い出してしまいました。
世の中にはグラスにこだわりとプライドを持って製作している人もいるだろうに、迂闊にも私は安い量産品のグラスを持ってキャッキャしていたのです。
そんなホームセンターでの出来事と我が家のグラスを振り返って見たところ
『作り手のプライド』なんて買う人にとってはどーでもいい話で、買う人にとって「いい買い物をした」と思えるかどうかがとても重要なことであるということに気づいてしまったのです。
ということになれば、私たちの目指さなければならないのは『わざわざ森下の家具を選んでもらった人に対して「いい買い物をした」と思ってもらう事』であると!!
それではどうすれば『いい買い物をした』と思ってもらえるのかとまた考え出していたら、突然我に帰りました
それでもやっぱり『特注家具』と『量産家具』は絶対に違う!!
それは『特注家具』はその家具を使用する人を特定して製作するからである!あの人の為に製作する家具だからこそ思い入れが出る!量産品にそれがあるか!
量産型ザクは絶対にシャア専用ザクには勝てない!!
『プライド』は自分たちの為に、『こだわり』はお客様の為に絶対大切なのだ!ただもっと大切なことは決して『自分たちのプライドやこだわり』をお客様に押しつけてはならないこと!
少しでもこの『プライド』と『こだわり』がお客様に伝わって、『いい買い物をした』と思ってもらえるように情報発信していかなくては!
『うちの味付けが気に入らないなら帰れ!』という頑固親父のラーメン屋より、その人に合せて味の濃さや麺の硬さを変えてくれるラーメン屋の方がいいなって思うからね。
結局今までとあまり変わらない結論なってしまった、マグロ一匹で始まりラーメンで締める、そんなめんどくさいことを考えていました。
ちなみに、去年松方弘樹が釣ったクロマグロは築地市場で450万円で競り落されたとさ・・・(やっぱマグロは高い!)