特注家具・オーダー家具の株式会社森下 ~ 船堀の家具屋ブログ ~

オーダー家具・特注家具の株式会社森下 〜 社長ブログ 〜

地震から身を守る為に!

今日はあの阪神淡路大震災から15年目。今日は地震家具についてのお話。

 

阪神淡路大震災での死者・行方不明者6000人超、負傷者4万3千人以上。

建物が倒壊しなくても怪我人がでた主な原因は家具の転倒だそうです。

震災後、建築物や関連する技術というのは格段に進歩していると思います。建物が地震で倒壊するということは同レベルの地震が来ても、当時よりは少ないかもしれません。

そうなると、これから一番意識しておかなければならないのは家具の転倒事故であると考えます。

家具屋らしいテーマになってきました。

 

まず、最も転倒しやすい危険な家具が『本棚』だそうです。

本棚は、奥行きが浅く、高さが高い物が多い為、不安定なので転倒しやすいそうです。しかも本が散乱すると足場が危ない!

それではどうやって危険を回避するか!!それは『家具を置かない事』!!

家具を使用しないということではなく、『置き家具を使用しない』ということです。置くから転倒するのです。言われてみれば当然の話!

だから、家具を固定すればいいのです。家具を直接建築物に固定すれば転倒する事は少なくなるでしょう。

我々が製作する家具は造り付けなので『壁に固定する』と良く表現しますが、正確には『建築の壁の中にある柱に固定する』といった方がわかりやすかもしれません。

建築の壁は柱にボードを貼っている状態なのであまり強度がありません。だから壁の中の柱を探して直接固定する事が大切です。

次に、『食器棚』についても注意が呼びかけられています。

地震が発生して、内部の食器やガラスが飛び出し割れて飛散するからです。

最近では、扉開放防止金物がいろんな種類が出ています。飛散防止にはこの金物が今のところいいかも知れません。

最近製作する家具にはこの解放防止金物の事を意識されている方が増えています。 食器棚だけではなく、扉がつく家具には共通して言えます。

 

既製品家具を使用している方は、これらの対策が万全では無い方がたくさんいると思います。

個人で対策を立てるとしたら、市販されている商品に頼らざる得ないでしょう。

しかしながら、家具転倒防止商品は世の中にたくさん出回っていますがどれも十分とは言えないと思います

なぜならば、それらの商品は弱い地震の時は十分かもしれませんが、強い地震の時は不十分だからです。

例えば、天井と家具の間に入れる『突っ張り棒』、転倒防止商品の代表格、我が家にも昔ありました。これも弱い地震の時は有効ですが、強い地震時は天井自体が崩れてしまい突っ張りが効かず転倒する事は十分考えられます。

建築物の天井や壁は柱にボードをつけてその上からクロスを貼っているだけなので、それ自体はそんなに強くは無いのです。

また、『L字金物』、確かに家具と壁を固定する方法としては有効な商品です。我々も使用する事があります。ただ、問題なのがどこにつけるのかという事。つける場所を間違えればその金物の効果は無くなってしまいます。

家具を取付けるということは非常に重要な仕事です、我々も取付ける時は『壁のどこに下地・柱が入っているか』という事には非常に意識しています。もし家具を取付ける場所に下地や柱が入っていなかったら通常、弊社では取付を中止します。人の命がかかってると思ったら当然かもしれませんが・・・(ボードアンカー等を使用する事もありますが、やはり家具の固定はアンカーだけでは不十分と思います)

万が一の時の安全を考える事も我々家具屋にとっては大切な事だと思います。

体はお金では買えないですからね!それならば、お金で買える安全があるとすれば事前に準備しておきたいですね。

造作家具・特注家具の注文は森下まで!