特注家具・オーダー家具の株式会社森下 ~ 船堀の家具屋ブログ ~

オーダー家具・特注家具の株式会社森下 〜 社長ブログ 〜

家具の取付風景

特注家具で造る学校家具を取付! 『午後の部』

昨日に引き続き本日も家具の取付風景をお伝えします。     

               

お昼は坂を下り、学校の守衛さんに教えてもらった食堂を探しウロウロしていたら     

ラーメン屋を発見したのでそこで昼食。     

お腹も満たし、フラフラとまた坂道を登る・・・     

この階段がなんとも歩幅があわない階段でチグハグな歩き方になってしまう     

さらには急斜面ときていれば当然私の心臓は異常なほど活発化して     

また現場に到着するころには使い物になっていない状態であります。  

その階段をスタスタ歩く学生をみて、『あぁ~あの頃に戻りたい』としみじみ思いました。   

  

そんなクタクタの私をよそに2人の職人は『午後の部』作業開始であります。     

それでは現場取付作業物語午後の部です。どうぞ・・・     

                

午後の部の主な作業内容を説明します。     

今回の作業は既存のオープン収納棚に両開きの扉を付けるという内容。     

まずは、既存の家具に扉を取付ける為の金物『スライド丁番』を取付ます。     

この取付作業・・・簡単そうに見えますがとてつもなく地味で数との勝負!     

扉一枚につきスライド丁番2個付きますから・・・     

44枚の扉なので、スライド丁番は88個!忍耐力が必要です!     

そして扉のツマミも88個・・・これは今回私が付けました。     

                   

これが既存家具!壁面一杯に広がる収納棚
  
 製作した扉にスライド丁番を取付ます

    

積み上がった扉の山     

    

そしてスライド丁番の座金(受け金物)を取付    

    

こんな感じに受け座をつけます     

    

そして扉を吊り込む     

                   

全ての扉を吊り込んだら一度調整をします     

             

調整というのは扉の面が揃えて段差を無くなるようにする事です。                  

既存家具に新規扉を取付たので調整が少し手間取りましたが無事完了!                 

調整が終了したら終わり・・・ではありません!                 

このあと地震対策の金物取付です。                 

この地震対策には色々な方法がありますが、今回は耐震ラッチを取付ける事に                 

その数88個・・・                 

これが一番時間がかかる作業であります。                 

                  

    

全て吊り込んだら扉の調整    

    

これが耐震用の金物『耐震ラッチ』    

耐震ラッチの原理は?というと    

写真左側のフックが付いている物これを本体に取付ます。    

そして写真右側の物を扉に取付ます。    

写真左側のフックが水平を維持していないと固定される仕組みになっているので     

扉を閉めた状態で、地震がやってくると・・・    

扉の受けにフックが引っ掛かり開かない状態になります    

そうすれば床に物が散乱しないで安全に逃げられるという仕組み!    

    

耐震ラッチを位置を確認しながら本体に取付    

    

全ての金物を取付て作業完了!    

               

新品の扉を付けてみると既存の家具がまるで新品の家具にみえる感じです。    

これはまさに家具のリフォームと言った感じでしょうか!    

耐震面でも安全な家具になっているので万が一のときでも安心ですね。    

     

 そんなこんなで昨日の取付作業は無事完了!    

先生からも『もともとそこにあったみたいに違和感なく納まってる』と    

お褒めの言葉もいただきました。 

  

 ふと自分の学生時代(男子校)を思い出す・・・   

そういえば先生から怒られた事はあっても褒められた事はなかったなぁ~   

散々『私は褒められて伸びるタイプ』だとアピールしていたにも関わらず・・・ 

社会人生活も捨てたもんじゃないなぁ  

とこれまたしみじみ思いました。   

特注家具で造る学校家具を取付! 『午前の部』

今日は現場での作業風景をお伝えします。

以前もここでもお話ししましたが、由緒ある学校家具のお仕事です。

家具の取付について少し細かくしていきますので前編・後編の2部構成で

今日の作業をお伝えしていきます。

それでは今日は前編 『午前の部』です。

 

前回同様、到着した時は不審者扱いされそうになりました・・・

『おはようございます!家具屋です!』と挨拶して

不審者ではありませんオーラを放ち先制攻撃です!

守衛の人とお話しながら部活の為に登校してくる先生や生徒に笑顔で挨拶していました。

その笑顔で私が挨拶する光景がトラックから見ていたウチの職人には

逆に不審者に見えた』と暴言を吐くので

私の搬入お手伝いは中止させていただく事になりました。

 

それでは本日の現場取付作業物語をどうぞ・・・

 

まずは、工場から運んできた家具と取付道具を搬入から開始です。

この搬入作業は想像以上に時間がかかるのです。

周りに傷がつかないように養生したり、搬入経路を考えたり・・・

トラックに満載の家具

生徒の登校時間が過ぎた後の搬入開始

それはまるで蟻が巣に餌を持ち帰るかのごとく・・・

 

一通り搬入が終わったらいよいよ本番です。

今回は既存の家具を撤去して、新規家具をつけるのです

既存家具の取外しから始めますが、よそで製作した家具はどんな造りになっているか

不明の為、探り探りでの作業となります。

どこで家具を固定しているのか、周りに危害を加えないように慎重に撤去します。

 

既存家具の撤去から作業開始です

まずは扉を外していきます

そして既存家具を丸裸にして

どこで取付けられているか確認しながら取外開始

四苦八苦しながらようやく取外し成功!

続いて下台も外す事に成功!

ついに既存家具完全撤去!

 

こうして既存家具の撤去が完了したら、度は新しい家具取付作業です。

まず家具を取付ける為にビスで固定する箇所を探していきます。

壁の下地を探す為に壁を叩いて音で判断していきます。

ところが・・・

壁の下地となる部分がバラバラになっている為、

固定する為のビス位置もバラバラになり見栄えが悪くなってしまうのです。

いろいろ考えた結果、壁に木の材料を先に固定して

家具を先に付けた木材に固定する事にしました。

壁の下地を探す

この材料を利用する事に・・・

壁に材料をとめて底に家具を固定する事に

取付成功のおまじないをしています

 

おまじないも無事完了して新しい家具を取付開始です。

家具を製作した職人取付しますので

新しい家具を取付始めたら早いもんです!

ひとつづつ連結していきます

4台を連結して

ついに完成!

 

既存家具の撤去に時間がかかると思っていたのですが想像していたよりスムーズに完了しました。

おまじない効果もあり新規家具の取付も下地が見つからないというアクシデントは

ありましたが無事問題も解決し上手く納まりました。

 

顕微鏡の箱が上手く納まるように寸法を考えた特注家具です。

この顕微鏡入りの箱は意外と重量があり、しかも一マスに6個も入ります。

棚板が垂れてこないように芯も工夫して入れてあります

パーチ材で出来た既製品家具よりは強度があると思います。

顕微鏡の箱が6個入るようにしています

 

完成した特注家具の姿をイヨイヨ学校の先生に確認してもらう事に・・・

家具に自信があっても、実際に使用する人の反応を見るまでは毎回ドキドキします。

何回やってもドキドキになれる事はないです・・・

 

今回も大変喜んでいただきホッとする瞬間です!

イメージしてたより綺麗に納まってる』なんて言ってもらえて一安心・・・

この家具の詳細内容は製作事例の中で紹介しますのでそちらも見てください。

 

それでは明日は『午後の部』です

お楽しみに!

夜の現場作業in六本木

昨日は夜の現場です。

店舗什器は閉店後の作業やオフィス家具の場合は回りに音が出ると迷惑!!

という事でよく夜中に作業することが多いのです。

そして今回も夜の8時から作業という事で、準備万端乗り込みました。

 

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夜の街にそびえたつタワービルが今夜の舞台です

 

取付作業といっても今回はロッカーなので主な仕事は搬入作業が中心です。

地下3階から現場のある地上31階へ・・・

といってもこのまえみたいな修業的な要素はなく、

台車に乗せて大きなエレベーターで一気に駆け上がる都会的要素満点の搬入作業でした。

 

今回は特に現場に魔物は棲んでいなかったように思えますが・・・

多少の調整を残して本日は設置作業のみという事で完了です。

 

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15連結のロッカー設置後の姿

 

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こちらは四方仕上のロッカー5連結です

 

PM8:00から搬入作業開始してPM11:00には作業完了!

なんともスピーディーな取付でした。

周りにいた方が本当にプロばかりだったので、判断が早い!!

私はロッカーの横でニコニコしているだけでした。

 

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床のゴミを掃除する『なんも専務』

 

床がジュウタンの為、ゴミが散乱しないように養生シートを敷いてはいたのですが

人の動きで散乱してしまう憎い奴!その名も『木くず』!

丁寧に掃除機で吸い取り後片付けして全ての作業が完了です。

 

本当に大きなビルだったのでセキュリティがかなり厳しく

運搬車両や作業者は事前に届け出が必要なのです。

ただ納得できないのが、それだけ申請させておいて最後現場から出るときに駐車料金を取るところ!!

思わず『金取るのかよ!』と精算機にぼやいてしまう雨の六本木・・・

精神修行的現場作業

今日は朝から現場に行ってきました。

現場の横には大きな川が流れていてまぁ~風が冷たいというか痛いというか・・・

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現場からの外の風景、のどかな雰囲気です。これが嵐の前の静けさだとはこの時知る由もなく・・・

 

そんなこんなで搬入作業開始です!しかしこの搬入作業がこんなにつらい出来事になるとは・・・

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このヒノキの無垢材で製作したロッカーを運搬中!

サイズが巾2000㍉×奥行き500㍉×高さ2400㍉と特大サイズ!そして、大人6~7人でやっと持ち上げる事が出来る超重量級家具!!

さらに、この特大で超重量級な家具を1F~4Fまで手で持ち上げるという精神修行のような過酷な作業

し・か・も…なんと10台も!!!

 

誰かが言いました・・・「これ階段登らないんじゃないの・・・?」

「そんなわけないだろ!!」一喝していざ搬入開始!内心ドキドキしながら地獄の階段登り10回

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声にならない声を掛け合いながら階段を登りはじめ

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何とか階段をかわして、一台一台そして二階三階へと進んでいきます。

特大サイズということで周りに気を使いながらせっせと運び、重量級家具に体力をむしばまれ・・

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一階上がることにこの疲労感・・・まだ始まって間もないのに!!

 大人7人で特大家具を運ぶ風景、それはまるで蟻が巣の中に食料を運ぶかの如く・・・

 

 しかも、内装に関してはいよいよ追い込みという時期、他の業者さんも殺気に満ち溢れながら作業している中、

この通路を完全にふさぐ特大サイズの家具は明らかに他の業者からは完全な悪役扱い・・・

「こんな忙しい時にそんなでかいもん持ってくんじゃねー!!」⇒「すいません」

「そんなんで階段ふさがれたら仕事になんねーよ!!」⇒「すいません」

「あと何台あるんだよ!!」⇒「あと8台です」

なんて掛け声まで掛けられて、ただひたすらに「すいません」と念仏をとなえるばかり・・・

まぁ、逆の立場なら当然かなとも思うが、いい感じに精神修行にもなりました

朝9時から開始して10台運び終わったら時間はもうお昼すぎ・・・

遅めの昼食がまるで精進料理のように見えてきて、意識もうろうとした中午後の作業へ

 

お次は、腕がプルプルと震えながらレイアウトをきめて取付作業の開始です。

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疲労困憊の中の取付作業、この時は皆心は無の境地。危うく悟りを開く所でした

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いろいろありながら、せっせと取付けてこんな感じになりました。

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全部で10台並ぶとなかなかいい感じの部屋になってきました。

こんなにつらい搬入は久しぶりでした、階段に入るかどうかのドキドキ感、運び始めてからの体力修行、そして他業者交流の中の精神修行すべてが血となり肉となる・・・

そう信じて明日も前に進んでいくのである。そう信じなきゃ前に進めない一日でした。

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帰る頃には、夕日が綺麗で富士山も見事でした。

本日現場作業也

今日は朝から現場に行ってきました。

昨年に家具を取付て今月は追加工事や最終仕上という感じで現場は進んでいます。どんな家具かは後日「製作事例」に入れますので見てください。

現場の雰囲気はこんな感じです

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 今日の現場は横浜市にあります保育園です

家具のボリュームといい、変形の家具・傾斜のついた家具など難易度の高い家具が多かったなぁ・・・

家具図面の量も半端じゃなかったです。

ようやくここまで辿りつき、最終段階に入ってくるとその頃の苦労が報われたような気がします。

と言っても現場で私がやる作業と言えば、家具の仕上掃除ぐらいなもんで家具の取付や調整等は職人が行います。

そして、職人が取付けた家具をみて「あーでもない」・「こーでもない」と難癖つけるのも私の仕事。せっかく取付けた家具をまた外すなんてことを繰り返したりしていました。

工事中建物の前が仮設保育園となっていて、この家具を使用するであろう子供たちや先生をよく見かけました。実際に家具を使用する人たちを目の前にするとなお一層身の引き締まる思いであります。

しかも、夕方になり帰宅する子供に「さようなら~」と手を振られる事も多々ありました。なんかまだ小さい子ばかりなのに、その辺の大人より礼儀正しいなと思いました。

負けるな大人たち!!