特注家具・オーダー家具の株式会社森下 ~ 船堀の家具屋ブログ ~

オーダー家具・特注家具の株式会社森下 〜 社長ブログ 〜

家具の製作工程

サランネットを張っております

この度、納品した家具の中にスピーカーを設置する部分があります。

もちろん裸でスピーカーを置くわけにもいかないので機材の前には

スピーカーネットを取付けるのでありますが・・・

さりげなく・・・スピーカーネットを製作することは一手間かかるんです。

 

 

   P1050063

秋葉原にあるお店

 

まずは・・・材料調達からっ!

電化製品のことなら天下の秋葉原にお任せッ!と言わんばかりにマニアックな店が並ぶ

一角にスピーカーの専門店なんでしょうか??

ネット販売でも購入できるのですが・・・

何分アナログ人間な物で普段扱わない素材に関しては対面販売でなければ安心できませんッ!

 

 

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目の前で商品確認ッ!!

 

 

スピーカーネットサランネット)は実に様々な色がありますッ!

この店には余程マニアックな人がたくさん来るのでしょうか??

相当マニアックな部品も陳列されております。

まるでスピーカーには興味の無い私は目的の品物だけゲットして早々に工場に持ち込みます!

 

 

木製の枠を製作し、その枠に対してサランネットをピンッ!と張った状態で固定していきます。

この作業が実に・・・難しいッ!

慣れていないとあっちにシワがでたり・・・こっちにシワがでたり・・・

過去、数回スピーカーネットを張る家具があったのですが

出荷前の私の検品ではNGの連発ッ!

何度も張り直したと言う苦い思い出がありましたがッ!今回は違いますッ!!

 

 

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テキパキと張っていくこの人ッ!

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実は・・・元椅子張り職人なんですッ!

 

 

なんとも・・・異色の経歴ではありますがッ!

綺麗にネットを張っているこの人は、元椅子張り職人でして縁あって現在家具職人として

モリカグで活躍しております。

しかし・・・こんなところで椅子張りの技術が役に立つとはッ!

思いませんでした・・・

出来上がった品物も一発OKですッ!!

今までの苦労が嘘みたいッ!

 

 

そしてッ!!これが完成形の家具全体図でございます。

わかりづらいかな??

 

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会議室に設置した壁面いっぱいの造作家具です

 

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一番上の部分に注目ッ!

 

 

ビシッ!と納まっております!

全体の大きさに比べればサランネットの部分なんて大したことないとは思いますが・・・

木製の家具の中に異素材のサランネットがあると意外に目に付く場所なんです!

こういう所をバシッ!と納めたいですよね~

 

今回は気持ちよく納品させていただきましたッ!

 

 

 

 

 

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100台の引出収納

本日は久々に家具のお話し。

今月モリカグの若手メンバーがせっせと造っていたのが老健施設に納品する

引出が三段付いたチェストッ!100台ッ!!!

 

 

そもそもモリカグは量産型の工場では無いのですが機械設備が量産向けのものがいくつかあります。

じゃぁ~量産向けじゃないかッ!?と言われる事もありますが

違うんですね~ッ!

普段は一台・二台と単品で製作している工場なので

同じ形のチェストとはいえ100台もあるとそれなりに大変な騒ぎになるんです。

 

量産家具を製作するにはいくつか条件があります

まずはッ!完成した製品を置いておく場所がある事ッ!

そしてッ!量産向けの設備がある事ッ!全部手作業なんかでやったらコストがあいませんッ!

最後に・・・

100台分の部材を加工する為、同じ作業を延々と繰り返しても折れない心ッ!

これが・・・一番大事かもしれません。

 

 

 

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300ハイの引出の底板

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引出の側板・前板・本体の板

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引出の側板300ハイ分

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地道に組立てて行きます

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徐々に組み上がっていきます

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引出の山が出来上がります

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こちらは・・・本体の山

P1030511

こちらも・・・本体の山

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合体するとこんな感じになります

 

 

 

ここまで組み上がったら引出の前板を付けて調整して完成です。

工場の二階を占拠していたチェストの山・・・

まぁ~よく心折れずにここまでやってくれました。

今回は取付は別途なので我々は出荷するだけ

出荷した後はなんとなくホッといたしました。

 

 

 

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ソファーの張り心地チェックッ!

今月納品予定の物件にソファーがありまして・・・

一応モリカグは家具屋なのですが、ソファーや椅子は全くの専門外ッ!

ということで・・・張りのお仕事は東京都家具工業組合でお世話になっております

鈴幸装備さんにお願いしております。

 

 

今回の物件は初めての納品する物件なのですが今後も続く無いようなので

最初だけお取引先のお客様が座り心地を確かめたいッ!

ということで鈴幸装備さんまでお邪魔して来ました・・・

 

 

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R(アール)のベンチ座面

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キッズルームの床置きクッション

 

 

椅子などの張りは直接人体に触れる部分なので我々が製作する箱物家具より

難しい感覚って言うんですかね??

座り心地を図面で表現する事はできませんから・・・

直接座ってもらい「ここはもうすこしこうしてくれッ!」とか「もう少しパリッとッ!」等と

まるで長嶋茂雄終身名誉監督がバッティングコーチをしているかのような世界です。

 

・・・奥が深い。

 

無事にお客様の検査も完了ッ!

特に問題も無く話はソファーの話からドンドン脱線していきます。

 

やはり、製作の現場に来ると皆さんウキウキするんでしょうね~

他にどんな仕事しているのか興味津々です。

色々な椅子を拝見させて頂きました。

 

その中でも一際輝いていたのは・・・ッ!

やんごとなきお方がお座りになる椅子でございます。

あまり詳しくは聞きませんでしたが・・・ッ!

やはりッ!風格が違いますねッ!本当に勉強になります。

 

このようにしてモリカグは様々な方にご協力いただきまして

一つの物件を納めさせて頂いております。

 

 

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工場で検品してもらいました

私の大学の先輩が支配人をされておりますフランス料理ル・クールさんの

家具製作をさせていただいております。

昔はビール鏡月しか飲んでいるイメージが無かった方ですが・・・

今はソムリエですッ!10年経てば色々あります。

 

さてッ!今回は製作した家具が問題が無いかどうかの確認をしてもらいました。

いわゆる検品です。

お店の搬入が一筋縄ではいかない為、現場で確認して頂く前に工場で一度見ては

くれまいかッ!と懇願しワザワザ姉崎工場までお越しいただいたのであります。

 

 

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5メートル以上ありますベンチの下台

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レセプションカウンターとパントリー台

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シルバー台のハンドルを確認中

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どうやら・・・ご満悦?

 

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パーテーションの高さについて確認中

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どうやら・・・ご満悦?

 

 

 

このほかに、テーブル天板や既製品の椅子なども納品させていただきます。

いろいろ使い勝手を確認し耐久性素材寸法そしてコストもしっかり考えながら

仕様を提案させて頂きました。

細かい所にこだわりを持って製作しております。

これがオーダー家具の良いところッ!

 

細かい打合せをして無事検品終了ッ!

内心ホッと致しました。

 

 

 

どうやら喜んでいただけたようで何よりです。

今回の様子はルクールさんのブログでも紹介されております

是非ッ!ご覧ください。

ブログはコチラ→「Le coeurの日々

 

 

 

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たった1ミリッ!されど・・・1ミリ。

我々も人間です・・・マシーンでは無いのでミスをします。

今回・・・すこし痺れるミスが発覚したので紹介します。

ミスなんてブログで紹介してイメージダウンになるんじゃないの?って言われますが

製造業なんてミスは付き物です。

問題はミスした物を工場の外に出さなければいいだけの問題!

またッ!発生したミスをどうやって対処するかが重要なんです!

と言う事で・・・今回発生したミスとその対処法をご紹介します。

 

 

家具製作の基本はフラッシュパネルを製作する事です。

芯材で骨組をして化粧板で挟み込みます。そして芯材は厚みがいくつかあります。

12.15.18.21.24.30ミリと普段使用するのはこの6種類

そして化粧板の厚み2.5ミリと4ミリが一般的ですがあります。

それを重ねて一枚のパネルに製作するわけです。

 

例えば・・・20ミリの板を製作する場合は

12ミリ芯材を4ミリの化粧板でサンドイッチします(4+12+4)で20ミリになります

もしくは・・・

15ミリ芯材を2.5ミリの化粧板でサンドイッチします(2.5+15+2.5)で20ミリになります

 

このように、製作するパネルの厚みに応じて中に使用する下地材(芯材)の厚みを調整します。

ところが・・・規格サイズの材料を使用しては出来ない寸法ッてあるんです。

その場合は、芯材を一本一本削って使用する厚みに調整したり

して色々考えてやります。

 

 

既に組み上がった状態の芯材

 

 

 

ミリ単位で製作する必要があるオーダー家具は一つ一つの部材の厚みが非常に重要です。

そんな事は百も承知のはずのオーダー家具専門メーカーのモリカグ・・・

今回ッ!図面寸法より部材の厚みが1ミリ大きかったパネルが完成したのであります。

 

 

衝撃ッ!!

 

 

1ミリぐらいなんとかなんないの??って思うかもしれませんが

壁と壁の間に収納する家具の場合、家具が1ミリでも大きくなると納まらなくなります・・・

例えば・・・

幅1000ミリの空間に1001ミリの家具は物理的に入らないです。

じゃぁ~家具が999ミリなら入るの?計算上では入ります・・・

でも実際は入らないのです。

なんで?って聞かれても・・・知りません。入らないの物は入らないのです

 

また、長く連結する家具の場合一つの部材が1ミリづつ違うと相当のずれが出てしまいます。

例えば・・・

箱が10個連結する場合、両サイドに箱の側板がつきますので

一つの箱で2ミリずつ誤差が出ます。2ミリ×10個=20ミリ・・・

完全にアウトッ!!です。

 

 

ではッ!1ミリ大きくなってしまったパネルはどうやって対処するのか??

モリカグ緊急会議の結果出した答えは~

 

やり直しです・・・

 

 

シビれます・・・

骨組みした芯材を・・・ばらします。最初から・・・やり直しです。

少しのミスが命取りになる今日この頃・・・やり直しは非常に厳しい。

しかし・・・仕方が無いです。

お客様が欲しいと言っている家具と違う寸法の家具なのですから・・・

それはもはや・・・ゴミです。

 

 

最初の判断ミスが今回の事態を引き起こす訳です・・・

基本的な事ですが・・・基本が出来ていないとこういうことになるのです。

一瞬の気も抜けない家具づくり・・・だから職人と呼ばれるのでしょう。

我々も家具職人と呼ばれる人材をもっと育てなければ・・・

 

 

 

 

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