特注家具・オーダー家具の株式会社森下 ~ 船堀の家具屋ブログ ~

オーダー家具・特注家具の株式会社森下 〜 社長ブログ 〜

リビングデザイン東京「tobi」

ふらんす国酔夢譚7「パスポートが盗まれまして・・・警察に行きました」

本日でふらんす国酔夢譚も7回目です

昨日に続き、パスポート盗難にあったことに気が付いて落ち込んでいる私が

その後、どのような末路をたどったのか・・・ご紹介していきます。

 

 

ドタバタ状態の設営中で起きたカバン置き引き事件

猛烈なホームシックにかかっている私に周りの方はやさしくしてくれます。

とにかく日本大使館へ連絡だッ!ということで早速日本大使館へ連絡してみました。

 

どこかにカバンは落ちてないか探している最中の写真です

 

国際電話で携帯から日本大使館へ電話をかける私・・・

聞き慣れない呼び出し音にビクビクしながら相手が出るのを待ちます。

すると女性の方が出ました。

 

大使館女性:「どうされましたか?」

私:「パスポートが入ったカバンをなくしてしまったんです」

大使館女性:「無くしたんじゃなくて盗まれたんでしょ?」

 

ちょっとカチンッ!とくる言葉でした・・・この時点ではあくまでも紛失です

盗まれた現場を見た訳ではないので正確には無くしたと言うべきです!

しかし・・・猛烈なホームシックにかかった私はおとなしくしております

 

私:「とにかく日本に帰りたいんですが・・・どうしたらいいですか?」

大使館女性:「それではまずは警察に行って盗難届と証明書を発行してもらってください」

大使館女性:「それと身分証明書と渡航用の写真と22ユーロが必要です」

私:「エッ!フランスの警察署で証明書が必要なんですか??」

大使館女性:「そうですね~必要です」

私:「いきなり警察署に行っても伝わりますかね~日本語しか喋れません」

大使館女性:「ふふふっ!パリの警察はあなたのようなパスポート無くした人沢山相手にしてるから

        慣れていると思いすよ~行けば何とかなるでしょ!」

 

なんともそっけない対応です・・・行けば何とかなるでしょって・・・

とにかく、警察署に行くことになりました。

幸いにも、ブースを設営して頂いている業者の親分でいらっしゃいます

大石さんという方の御厚意で車で最寄りの警察署まで乗せてもらえることになりました。

捨てる神あれば拾う神ありです・・・

 

 

車で15分くらいのところでしょうか・・・ようやく到着です。

 

バイオハザードに出てきそうな警察署です

 

日本の警察と違い海外は銃社会です。

おかしな日本人がきたら間違いなく銃で撃たれると勝手に妄想をふくらましはじめる私・・・

ポッケに手をいれたら「ホールド・アップッ!」とか言われるんじゃないかってビクビクしておりました。

同行していただいた大石さんは忙しい方なので送ってくれるだけで大変ありがたいのですが

更に親切な事に、受付まで立ち会ってくれるとのこと。

 

ここが受付です・・・なんだか怖い感じでした。

 

受付カウンターには2人の警察官がいました。

大使館女性の発言には「パスポート無くした人はしょっちゅう来るから慣れている」とのことでした

しかし・・・そんなに世の中甘くなかったと気づくまで受付に到着してから

たったの20秒で気付かされました・・・

 

大石さんは私と同じ年齢の日本人なのですが

会社がドイツを拠点としているので話せる言葉は日本語・英語・ドイツ語の三つ!

それだけでもすごいのですが・・・

ここはフランス・・・フランスの警察官はフランス語でなければ全く聞く態度を取りません

これがッ!日本警察ならばッ!文句の一つでも言ってやろうと思うのですが

ここはフランスです・・・いきなり「ホールドアップッ!」と言われたら困るので

大人しくしておりました・・・

 

私が「アイ・ロスト・パスポート」って言っても全く相手にしてくれません・・・

「このジャポネなんか言ってるぞ!お~いッ!誰か相手にしてやれよ!」

みたいな扱いをされます。

 

私の目から写ったフランス警察官の態度は

「おいっ!ここはバーだぜ!ミルク飲みたいならママのおっぱいでも吸ってな~」

的な扱いです(雰囲気だけですけど・・・)

日本大使館の事を恨めしく思ったのは言うまでもありません。

 

同行して頂いた大石さんもジェスチャーを交えながら英語で伝えようとするんですが・・・

全く聞く気が無いフランス警察ッ!!

誰か英語が話せる警官はいないのか!?と英語で聞いてくれています。

それでも「オイオイッ!こいつらなんかしゃべってるぞ!」的な扱いです。

こうなったら最終手段です・・・必殺ボディーランゲージ!!

フランス警察で日本人二人で寸劇の開始です・・・

 

私は荷物を盗まれた人の役・・・ッていうか私です。

大石さんが盗んだ犯人役です。

私がその場足踏みをしてカバンを持ってる風に歩いてる振りをします・・・

犯人役が私の持っている風のカバンを奪って逃走する振りをします・・・

残念な日本人二人組はフランスの警察署の中でバックを盗難に遭ったという寸劇

かなり真剣に演じている訳です・・・

そりゃ~当然頭の中では思いますよッ!!

「俺は一体遠く離れたフランスの国で何やってんだろう・・・」って。

 

しばらく寸劇をしていると奥からターミネーター2に出てきそうな警察官が出てきました

彼は少しだけ英語がわかるようなのでしばらく寸劇を鑑賞された後

事情を説明しました。

ここにいたるまでの時間・・・およそ30分。

誰ですか?フランスの警察官はパスポート無くした人の扱いに慣れているなんて

言っているのはッ!!

 

これ以上、大石さんに残念な日本人の仲間入りさせるのは忍びないので

会場の方へ戻って頂きました。本当に助かりました・・・ありがとうございます。

 

その後、不親切な警察官はベンチに座っていろ!というオーラを放ち

座って待っている事数十分・・・

奥からスーパーマリオみたいな警官が登場!

なにやら警官一人に一つの部屋があるみたいでその人の部屋に通されて

事情聴取開始です。

 

どうやら英語が話せるフランス警官にようですが・・・残念なことに私は日本語しか話せません。

明らかにイライラしているフランス警察官・・・だって単語の意味がわからないんだもん!

知っている英単語を並べて事情聴取を切り抜けます!

そして、ようやく証明書らしき紙を発行していただきました。

この時すでに・・・身も心もズタズタです。

 

 

その後、タクシーを拾い最寄りの駅まで向かい電車でホテルまで戻りました。

フランスに到着してわずか二日目の夜の出来事です・・・

時差ボケと精神的疲労が重なり、この日はバスタブにお湯をはって

ゆっくり疲れを取ろうッ!と思い、お湯をためて入ろうとしたら・・・水風呂でした。

 

 

 

要約すると・・・パスポートが無くてメゾンエオブジェ設営会場に入れなかった私は

ホテルに戻り、パスポートを取りに戻り、ようやく入れたと思ったらそのパスポートが盗まれ

猛烈なホームシックにかかって警察署にバカにされて、ホテルでは水風呂です。

たった三行で済む話を長々としてしまいました・・・

 

 

こうして長く切ない一日が終わりました・・・

 

 

 

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ふらんす国酔夢譚6「パスポートが盗まれまして・・・」

今回で6回目のになります、ふらんす国酔夢譚

今回のフランスへの旅で私の中で起きた事件をしばらくご紹介することになります。

 

題名にもありますが・・・私、生まれて初めて犯罪被害に遭いました。

その名も「置き引き」です。

パスポートが入ったカバンを盗まれてしまいました。

思い起こせば今年の元旦・・・初詣に行った時に引いたおみくじがこれです

 

旅行・・・盗難に用心せよ!

 

 

この時は・・・「盗難に遭うやつなんて鈍臭い奴だ!」と鼻で笑っていたのですが

まさか自分がその鈍臭い奴になるとは夢にも思いませんでした。

「これはきっと夢だ!」「飲み過ぎて訳分からなくなっているだけだ!」

と自分に言い聞かせていました。まさに現実逃避・・・

今回の酔夢譚という題名はここからきております。

 

 

それではどんな感じで置き引きに遭ったのか振り返りたいと思います。

 

被害にあった場所はメゾン・エ・オブジェの設営中です。

普段、パスポートなんて持ち歩かないんですがなんで!?持ってたの?

という理由はコチラのブログをご覧ください。

セキュリティが厳しくなりパスポートが無ければ入場できないということになり

わざわざホテルまで引き返し、セーフティーBOXの鍵を開けて取りに帰ったのです。

全てはここから始まってました。

 

 

パスポートを出して無事に会場に到着して準備を進めていたんです。

段ボールを開梱しながら荷物を並べていきます。

 

準備中はこんな感じです

会場は荷物でごった返しです

 

 

肩から掛けるカバンをしていたんですが、作業中は邪魔でしょうがないので

皆さんと同じようにカウンターの中にしまっておいたんです。

 

カウンターの上に荷物を積んであるのわかります?

 

 

そうはいっても、フランスは盗難が多いから注意してね!って言われてたんで

財布・カメラ・携帯電話はポケットの中に入れて作業しておりました

これが不幸中の幸いでございます。

 

作業中は夢中になってしまうので、カバンの事は気にもしてなかったんです。

しかし、ポケットの物が邪魔だな~なんて思いだし

カバンの中に入れようと思って探してみたら・・・無いッ!

 

ほんの10分前にカバンを触っていたのに・・・気が付いたら

・・・カバンが無いッ!

皆様にも手伝ってもらい探しましたが・・・どこを探しても無いんです。

その時の私の心情は・・・一気に日本に帰りたくなりました!

猛烈なホームシックでございます!

 

 

被害にあったもの

・大切なカバン・・・13000円

・パスポート・・・16000円(再申請22ユーロ)

・ガイドブック・・・1700円

・現金・・・48000円(日本円)

・私のやる気・・・プライスレス

  

 

こうして私のフランスでの珍道中が始まる訳です。

フランスへ到着してわずか二日目の出来事です。

 

 

 

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ふらんす国酔夢譚5「ホテルの風景」

今回で5回目です!ふらんす国酔夢譚ッ!

本日は長いこと宿泊することになったホテルとその周辺をご案内いたします。

 

宿泊したホテルはここ!

 

シタディーン・パリ・バスティーユマレ

(ホテルHPより写真を拝借)

 

地下鉄5番線のブレゲ・サバン駅から徒歩5分程度

あの有名なバスティーユ駅からは徒歩10分程度という比較的好立地なホテルでございます。

メゾン・エ・オブジェの会場までも乗り換え一回という便利なところ!

去年のホテルは駅までが遠かった・・・今年は便利なところです。

 

ホテルには長期滞在者向けにミニキッチンが設置されていて

食材さえ持ち込めば手料理も作れます。

まぁ~料理をしない私には関係の無い話ですが。

 

 

24時間飲み放題のコーヒーマシン

 

時差ボケの毎日な私はフランス時間の朝4時には目が覚めて

ロビーにあるパソコンから毎日コーヒー片手にfacebookを楽しんでおりました。

一日何杯のんだだろう?数え切れません。

 

部屋にはバスタブが付いていてお湯をためてつかる事も出来ます。

二日目の夜・・・色々事件があったので疲れを取ろうとお湯をためて入ろうとしたら

まさかの水風呂になってしまったというアクシデントもありましたが

とても快適なホテルでございました。

 

 

 

週末になるとバスティーユからプレゲ・サバンの間には市場も開かれます

とても魅力的な市場でした。

 

野菜や果物から

新鮮な魚介類

こちらも魚介類

お肉もたくさん!

まだまだお肉です

 

見ていて飽きませんッ!

しかし・・・お肉屋さんのディスプレイは生々しかったです。

鶏が丸一匹所狭しと並べられていましたがそのポイント・ポイントに

鶏の生首が添えられてました・・・全然かっこよくないディスプレイ!

また、牛・豚(生首付)はもちろん!驚いたのはウサギの肉まで有りました。

しかも・・・ウサギの原型をそのままにつるし上げ状態です。

ウサギは日本ではペットとして飼うのが一般的ですが

フランス人から見るとペットのウサギも美味しそうに見えるんでしょうか?

文化の違いを少しだけ感じる肉屋さんでした。

 

 

 

 

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ふらんす国酔夢譚4「モリカグとの再会」

ふらんす国酔夢譚も今回で4回目ですが、まだまだ序盤です。

今回紹介するお話は、なんとも運命的な再会とでも言いましょうか

普段何があってもあまり動じない私がとてと驚いてしまったお話をひとつ。

 

 

展示会も二日目の午後ともなると、ちょっと手の空いた時間に自分の周りのブースを

ちらっと見てこようかな~なんて思う時間帯であります。

そんななか、tobiブースにある日本人の女性がやってきました。

これまた偶然私がtobiを紹介したのですが

遠く離れたふらんす国で日本人の方とお話しするのはなんとなくホッとするんです

ちょこっと話しこんでいたら・・・なんとッ!

モリカグがお世話になっているお客様のお客様だったんですッ!!!

 

こんな偶然ありましょうか!!

しかもその方は、今回のメゾン・エ・オブジェに出展されていて

展示物を収納したりするディスプレイ什器が話を聞いて行くとなんとッ!

モリカグ製だという事が発覚致しました!!

 

 

まさかッ!まさかッ!

再会する事になるとはッ!!

 

 

雷を呼ぶ男Y君が担当した家具なのですが、思い起こせば数か月前・・・

Y君が図面を持ってきて沈痛な顔で私に相談してきました。

 

「お客様から『女性でも簡単に組み立てられるような構造にしてくれ』っていわれたんだけど

どうしたらいいですかね・・・」

 

最初何言ってんだかわかりませんでしたが・・・その言葉が印象に残っていたんで

その方に「うちの担当者がそんなこと言われて頭抱えてました」

なんて言ったら「まさにッ!そのとおり注文したんです!」なんておっしゃってました。

 

肝心のお客様の反応は・・・といいますと。

「綺麗に出来てるし~軽くて女性だけでも組み立てられました!」

と大変喜んでいただけました。

まさか・・・我々が製作した家具が海を渡ってフランスにやって来ていたとはッ!

しかも・・・

あれだけ広い会場で歩いてすぐのところにお互いが展示しているという偶然!

数多くの来場者があった中で、たまたま私がご案内したという偶然!

様々な偶然が重なりあって初めて気づいたというなんとも運命的な物を感じました。

 

 

遠い国での再会です

 

 

 

それにしても・・・

お客様に喜んでいただけたことは一番うれしいですね。

お客様の反応が我々のモチベーションになる訳ですから・・・

早速、国際電話でY君に連絡してこの事を教えてあげました。

Y君も相当ビビってましたが、喜んでいたようです。
 

 

 

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ふらんす国酔夢譚3「誂え~ATSURAE~」

今回の展示会のテーマは「誂え~ATSURAE~」です。

我々特注家具メーカーを表す表現として今回でかでかと掲げた言葉です。

 

 

 

そして今日の内容はその「誂え」の文字を壁に貼る作業がなんとも根気のいる作業だったので

紹介せずにはいられません・・・ブース監修の服部氏のこだわりが半端ないです。

 

 

シートの寸法を測定して

センターを出します

図面の指示通りの位置で仮置きして

微妙な文字バランスがあるんですが・・・

大工さんもイライラしてきました

 

漢字のバランスって本当に難しい・・・

おそらく、普段漢字を使わない人たちにとって何が違うのかわからないんじゃないでしょうか?

我々日本人だって同じです。さっきと今とで何が違うんだろう?って正直思ってしまいます。

しかしながら・・・服部氏の目にはまったく違うものに見えているんでしょうね・・・

ハイレベルなやり取りが続きます。

 

 

ようやく位置が決まって貼りだします

シートを剥がして

文字を丁寧に貼っていきます

ココからがまた大変な作業です・・・

 

壁が赤い塗装仕上げになっているため表面が凸凹しているんです

さらにッ!

文字の粘着が塗装面と相性が悪いようでうまい具合にくっつかず・・・

さらにッ!さらにッ!

「誂え」の文字の書体(ハネやハライ)が細かいパーツで出来ていてこれまたうまい具合にくっつかず・・・

さらにッ!さらにッ!さらにッ!

養生シートの粘着がことのほか強いシートで上手くはがれません・・・

 

すこしづつ養生シートを剥がしていきます

もう少し・・・

ドライヤーで熱を加えながら更に貼っていきます

 

 

今回のブースではこの「誂え」の文字がポイントになると言うことで

完成した姿を服部氏の目で確認するまでは安心できないッ!

というこだわりがありまして・・・本当に細かいところなんですが

ちょっとでもずれてしまうと全体的にダサくなってしまうんですって・・・

 

作業している人も相当大変だったと思います・・・

だってッ!tobiメンバー全員が注目している中での作業ですから。

仕事しているところを凝視されるほどつらいことは無いですからね~

完成したときには、自然と拍手が沸いてきました。

 

ちなみに、設営二日目は午後からちょこっと観光しようか~なんて話もあったんですが

この「誂え」シートを貼る作業を見つめていたので完了時間は18:00!

帰ってご飯食べて寝てメゾン・エ・オブジェ初日を迎えるのでありました・・・

 

 

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